朝食は「とにかく食べる」スタイル重視へ!?
2008年05月27日 06:30
ネットコミュニティの【マイボイスコム】が5月25日までに発表したデータによると、毎日朝食をとっている人は70.5%と約7割に登っているものの、朝食に費やす時間は10分以内とする人が過半数を占めた。去年5月の前回調査と比較すると毎日朝食をとる人の割合や朝食にかける時間など「忙しい中でもどうにか朝食をとっている」姿に大きな違いはないものの、もっとも重要視するポイントが「毎日食べること」から「時間をかけずに食べること」へと変わっており、とにかく朝食をとるというスタイル重視へと視点が移っているようすがうかがえる(【発表リリース】)。
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今調査は5月1日から5日の間にネット経由で行われたもので、有効回答数は1万4519人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代がもっとも多く38%、次いで40代の29%、50代以上の17%など。なお前回調査は2007年5月に発表されており、詳細は【こちらになる(毎日朝食を食べる人は68.8%でパン派が主流、でも時間は10分以内が過半数)】。
ほぼ1年前の前回調査と比較して、次の項目においてはあまり変化するところがない。
・朝食を毎日食べる人は7割(今回70.5%/前回68.8%)
・朝食で好まれるのはパンでご飯を20ポイントほど上回る。
・朝食にかける時間は調理も含めて10分以内が過半数。ボリュームゾーンは6~15分以内で6割以上。
・朝食の準備方法は材料を買って自分で調理が約8割。ついで夕食の残り物が2割強など。
一方、この1年間で大きく数字が変化したのが、「朝の食事で重視する項目」について。
朝の食事で重視する項目
上位5項目について昨年の数字を併記してみたが、「時間をかけずに」「とにかく何かお腹に」などの「朝食をとった」という既成事実を作るための項目が大きく伸び、「毎日食べる」「栄養バランスよく食べる」など朝食において本来大切な項目が減少していることが分かる。幸いなのは「家族と一緒に食べる」が誤差の範囲ではあるが増えているくらいか。
前回調査では2割近かった「栄養バランスよく食べる」が大きく数字を減らしており、健康志向が後退した感がある。この1年の間に朝食へのイメージが、「食べなければいけないのは分かっている。でも時間もないしバランスを考える余裕もない。とにかく短時間に、何か口にすればそれでいいや」「忙しくてどうしようも無いときは朝食抜きでも仕方ないね」という、よく表現すればスタイル重視、悪く言えば投げやり的なものに変わりつつあるようすが見えてくる。
最近では朝食を作る時間すら惜しい人が、出勤・通学時にファストフードなどに立ち寄り、朝食を買い求めてその場で食べたり、職場や学校で食べるという朝食スタイルが増えているという。24時間営業・あるいは朝から開店しているお店でも【「朝食食べれば1兆5000億円の市場創造」農林水産省が「めざましごはんキャンペーン」で展開】をうたった、朝食用のメニューをあちこちで見かけることができる。外食・外での調達ならば調理の時間は節約できるし、朝食向けに用意されたメニューなら時間もかけずに食べ終えることができる。また、栄養バランスなどはさておき、お腹を満足させることもできよう。
今調査結果だけでは、この「朝食は外食」がどれだけ朝食のスタイル全体に影響を及ぼしているのかは分からない。しかし「朝食は外食で」という食事スタイルへの動きが今回の調査結果に反映されたものならば、今データから見えてくる結果は朝食の「スタイル重視」「投げやり」化傾向というよりはむしろ「朝食の合理化・時間短縮化」が近いのかもしれない。
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(最終更新:2013/08/05)
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