今調査は5月15日から18日までの間にインターネット経由で全国のブログ開設者(ブロガー)に対して行われたもの。有効回答数は2087件。男女比・年齢構成比などは非公開。

今調査ではブログに関してさまざま項目について設問が用意されているが、今回は更新頻度にスポットライトを当ててみる。まずは全体的な更新頻度の割合。「週2～4回」という回答がもっとも多く全体の3割近くを占めていた。

ブログの更新頻度(全体)

「週2～4回」が突出しているものの、他は「月2～3回」までは各区切りでほぼ同じ回答率が得られている。「日記」ならば原則的に毎日更新するのがベストなのだろうが、「日記ブログ」なら基本は「マイペース」。新聞や週刊誌とは違うのだから、自分の時間配分にあったタイミングで更新していく、ということなのだろう。また、たとえば旅行記など「特定のイベントが起きないと更新できない」タイプのブログなら、更新頻度も短くはないのが当然となる。

もっとも、期間の区切り方の問題はさておくとしても、月に一度以上の更新が多数、と見ることもできよう。これは更新がないと、書き手の生存そのものが疑われる可能性があるからと思われる。

一方で更新頻度を1日あたりのアクセス数が500件以上の「活性ブログ」と、そうでないブログに分けて更新頻度を尋ねると、特異な結果が出てくることが分かる。

「活性ブログ」とそうでないブログで区分した、更新頻度

活性ブログの実に6割以上が「ほぼ毎日」と答えているのに対し、そうでないブログは2割にも満たない。その他更新頻度区分で見ると、

と、活性ブログの方が更新頻度が高いことがうかがえる。

これは「更新頻度が高い」＝「ページ数が多い」＝「特定期間における閲覧ページ数が多い」という単純な計算の他に、日ごろ日々更新をしていれば愛読者も毎日閲覧するよう心がけ、それがアクセス数の増加につながるという相乗効果がもたらした結果といえる。

たとえば毎週月曜発売の週刊少年ジャンプは、皆が「週一回発売」ということを知っている。愛読者はたいていにおいて月曜日にコンビニや本屋へ足を運び、棚に並べられているジャンプを購入することになる。「今日は木曜だけどもしかしたらイレギュラー的に新刊が出てるかも」と思う人はめったにいない。一方で、たとえば日経新聞や読売新聞などの新聞社系ウェブサイトではほぼリアルタイムでニュースを流すので、何かあるごとにサイトへアクセスし、チェックをすることになる。

要は、日ごろの更新頻度が読者にも伝われば、それに従った頻度でアクセスが増加し、ページ数そのもの増加とあいまって相乗効果的にアクセス数が増えていくという仕組みだ。雑誌の場合は手にとって購入してしまえばそこでおしまいだが、ブログの場合は読まれてもその記事はそのまま残り、何度でも読まれる可能性があることから、この「積み重ね効果」は日を追うごとに増加する傾向にある。

この考え方は、たとえば更新通達メールやRSSリーダーを使えばある程度変わってくる(更新されるたびにお知らせしてくれるから)。もっとも更新通達メールサービスをしているブログなどほとんどないし、RSSリーダーは便利だがやはり普及度は低いので、大きな影響力を持たない。やはり更新頻度における読者とブロガーとの間の「ツーカー」な関係が、「ブログの更新頻度が大きいほどアクセス数が増える」傾向を導いているに違いない。

先にも述べたように「ブログのアクセス数など関係ない」という人なら、更新頻度など捨て置け、でOK。しかしもし多少なりとも気になるのなら、定期的、できれば毎日の更新がステップアップのための第一歩なのだろう。

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