穀物などの価格指数を公表へ

2008年05月19日 08:00

株式イメージNHKが5月19日に伝えるところによると、東京穀物商品取引所は6月から、上場されている穀物などの商品の値動きを示す指数を公表することが明らかになった。指数は2種類で、商品全体の値動きを示すものと、それに加えて日本国外で取引されている小麦・米などの商品も加えた指数となるもよう。

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穀物の取引そのものはこのところ低迷を続け、1997年のピーク時と比べれば30%も減少しているという。その一方、穀物価格の急騰をはじめとした資源素材(先物)への投機マネーの大量流入・価格上昇から、注目や関心が集まるようになり、年金や投資信託などが資産の運用の対象に穀物を組み込む動きも出てきているという。

取引所ではこれを好機と見て、次の2指数を来月から公表し、金融機関へのアプローチをかけることになった。

・取り扱い商品(アラビカコーヒー、ロブスタコーヒー、粗糖、とうもろこし、一般大豆、Non-GMO大豆、小豆、生糸)の全体の値動きを示す指数
・上記8商品にシカゴ取引所などで取引されている小麦、米などの商品も加えた穀物全体の指数


なお食卓で馴染み深い「小麦」「米」が日本の取引所で取引されていないのは、いずれの商品も政府の管理下で価格が決められ流通されている事情による(需給関係で逐次価格が変わるわけではないから)。

東京穀物商品取引所ではこの指数公表で、金融機関に対して指数連動型のETFなどの開発を呼びかけ、商品そのものの活性化にもつなげたい考えだとしている。

東京証券取引所でも各種指数を組み合わせたETFを積極的に展開している。今回穀物指数が公開されるとなれば、直接関係してきそうなのは【食品(TOPIX-17)ETF(1617)】あたりだろうか。もっとも注目を集めるであろう米と麦の指数がないのは残念だが、こればかりは取り扱いの仕組みそのものがないのだから仕方がない。限られた条件の中で、東京穀物商品取引所がいかに工夫してアピールをするのか、正式発表など今後の展開に期待したいところだ。

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