「東京裁判所へ出頭しなさい」不審電話相次ぐ・最高裁も注意を呼びかけ

2008年05月02日 06:30

時節イメージ最高裁判所は5月1日、「東京裁判所」を名乗る自動アナウンスを使った不審な電話がかかってくるという情報が多数寄せられていると発表した。一部報道によると4月30日・5月1日の2日間だけで最高裁判所・東京地裁などに500件以上もの問い合わせが寄せられているという。中には個人情報を聞きだそうとしたケースもあり、最高裁側では注意を呼びかけている(【発表リリース】)。

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最高裁も「オレオレ詐欺」のネタに!?
最高裁も「オレオレ詐欺」のネタに!?

リリースなどによるとこの不審電話は、女性の声の自動アナウンスで「東京裁判所」と名乗り、調停などの次回期日を告げて出頭するように要請する。そして「再度アナウンスを聞く場合は1番、問い合わせをする場合は9番を押すように」と話は続き、9番を押すと実際にオペレーターにつながるという。さらにそのオペレーターは日本人でないかのような片言の日本語で「あなたは詐欺事件の被告になった」「調停期日が決まった」などと説明し、電話に応対している人の名前やパスポート番号など個人情報を聞き出そうとするとのこと。

最高裁側では「裁判所ではこのような自動アナウンスの電話による手続きは行っていない。連絡があっても個人情報を教えることのないように」と注意している。そもそも「東京地方裁判所」や「東京家庭裁判所」はあるが「東京裁判所」なるものは存在しない。そこからして怪しささく裂である。

これもいわゆる「オレオレ詐欺」から派生するもの。7月下旬以降から実際に始まる予定の裁判員制度で裁判に対する注目が高まっている中、時節のネタに合わせて対応する「彼ら」らしいやり口だと思われる。これほどの機敏性・状況対応性・発想力があるのなら、もっと社会にとって有意義なことに活かせばいいのに、と考えるのは当方だけではあるまい。

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