機能そのものの拡充や普及率の向上から、携帯電話による証券取引はますます多くの人に受け入れられつつある。【株取引＋ケータイ＝株ケータイ ソフトバンクが「株ケータイ SoftBank 920SH YK」発売】でも紹介したように【ソフトバンクモバイル(9984)】では携帯トレード専用の携帯電話を発売しているし、。【携帯トレード普及の足音・松井証券も「松井ケータイ」発売へ】にあるように松井証券自身も同社取引サイト用にカスタマイズした携帯電話を発売済み。さらに松井証券の場合、今年4月における取引人数全体に占める携帯電話経由の取引人数の比率は実に27％超という数字が出ている。4人トレーダーがいればそのうち1人が携帯トレーダーという計算に。

そこで松井証券ではモバイルサイトをリニューアルして初心者向けのページや機能を充実すると共に、携帯通信端末として携帯電話以外に普及しつつある携帯ゲーム機や携帯音楽プレイヤーに着目。ニンテンドーDS、PSP、iPod touchでもモバイルトレード(携帯機による証券取引)が出来るようにした。松井証券いわく「これにより、今まで株式取引の経験がなかったお客様もより簡単にモバイルトレードをご利用いただけると考えております」とのこと。

なおこれら携帯機によるトレードは、無線LANを使って接続することになる。さらにニンテンドーDSではインターネットに接続するためのソフト『ニンテンドーDSブラウザー』の購入が必要不可欠となる。

携帯電話同様に急速に浸透しつつある携帯ゲーム機に目をつけ、トレーディングツールとして活用できるようにしたのは着目点としては面白い。使い心地や実用性を考えると携帯電話には及ばないかもしれないし、携帯ゲーム機の利用年齢層と証券取引の年齢層のギャップも気になるところ。しかし「対応していないよりはしていた方が、より多くのお客のニーズに応えることができる」という姿勢を見せ、実際にニーズに応じられるのなら、松井証券のプレミアの一つとして数えることができるだろう。

(最終更新:2013/09/07)