夕ご飯何時ごろ食べてます? 午後9時以降に食べる人が増加中
2008年05月04日 12:00
厚生労働省は4月30日、「平成18年 国民健康・栄養調査結果の概要について」を発表した。それによると2005年時点で夕食を午後9時以降に食べる人が以前より増加し、特に男性では晩食化が進んでいることが明らかになった。報告書では特に説明がないものの、仕事の多忙化などで生活リズムにずれが生じていることによるものと推測される(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2005年11月に調査票配布・回収方式や問診方式で行ったもので、栄養摂取状況調査は9423人など。
20歳以上の夕食開始時間を1997年と最新データの2005年で比較すると次のようになる。
男性の夕食開始時間
女性の夕食開始時間
縮小の関係で多少見難くなっているが、それぞれの棒グラフで下(濃い色)から「午後7時前」「午後7~8時台」「午後9時~10時台」「午後11時以降」「食べない」の順。
概要的には次の通り。
・男女とも歳を経るにつれ夕食を早めに取る傾向。
・男性より女性の方が夕食を早めに取る。
・男性、特に中堅層において夕食の晩食化が進んでいる。
特に男性の晩食化が著しい。男性のみについて、この時間帯のデータを抽出すると次のようになる
●20代
・午後9~10時台……28.5%(21.3%)
・午後11時以降……6.0%(5.5%)
●30代
・午後9~10時台……26.4%(23.6%)
・午後11時以降……7.6%(3.6%)
●40代
・午後9~10時台……27.6%(17.8%)
・午後11時以降……7.1%(3.7%)
●50代
・午後9~10時台……50.1%(53.8%)
・午後11時以降……14.4%(12.8%)
●60代
・午後9~10時台……33.3%(36.1%)
・午後11時以降……4.8%(4.6%)
●70歳以上
・午後9~10時台……24.6%(28.7%)
・午後11時以降……1.4%(1.4%)
※()内は1997年
20歳代~50歳代の男性において、午後9時以降の食事の割合が増加しているのが分かる。とりわけ30代・40代では午後11時以降に「夕食」を取る人が1割近くにまで増えているのは驚き。この時間帯の夕食となると、夕食を飛び越え夜食と表現した方が良いのかもしれない。
今調査では【忙しすぎて食べる時間がない!? 20代男性の3割は朝食抜き】にもあるように、若年層男性で朝食を取らない人が増えているデータが出ている。こちらは主に「多忙なため朝食の時間が取れないからだろう」といった推論だった。
→晩食化
→体脂肪の蓄積
→健康不振へ?
今回その20代男性も含めた20~50代男性に「夕食の晩食化」の傾向が見られ、さらに30・40代では夕食が夜食化する状況が確認できた。やはり男性にとっては「忙しさ」が、自分自身の食生活のリズムを崩しているのではないだろうか(夕食は「食べない」わけではないので、ダイエットのために夕食を抜くという仮説はナシ)。
当事者からすれば「多忙のあまり食生活が不規則なのも仕方ない」というのが本音だろう。しかし毎日の活動のエネルギー源となる食事の摂取が不安定な状態では、中長期的な身体の維持構築においてじわじわとマイナスの影響が出てくることになる。特に晩食化は体内で体脂肪を合成・蓄積しやすく、太る原因となる。
このままの状況が継続し、さらに事態が進展すれば、「仕事の多忙化」「朝食抜き、夕食の晩食化」「不健康体の形成」といった連鎖反応が今後増加し、他の健康関連のデータに現れてくるのかもしれない。
(最終更新:2013/08/06)
スポンサードリンク
ツイート