ファストフードは「ネットフード」に!? ドミノ・ピザで注文の4割がネット経由へ
2008年05月26日 08:00
【NB Online】に非常興味深い話が掲載されていた。宅配ピザ大手の【ドミノ・ピザ】において、インターネット経由のピザ注文が急増中で、今年春までにすでに3割がパソコン・携帯電話を使ったネット注文になっているという。このままのペースでは今年度中(来年3月末まで)に、全体の4割がネット注文に達しそうとのことである。
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ドミノ・ピザのネット注文画面
元記事によれば「ドミノ・ピザ」では2004年6月からパソコン経由でのピザ注文受付を開始。2007年6月からは携帯電話経由でも可能とした。現在の注文構成は
・電話注文……70%
・パソコン注文……21%
・携帯電話(ネット)注文……9%
という比率。特に携帯電話(ネット)経由での注文の増加率がいちじるしいとのこと。
パソコン、携帯電話を問わずインターネット経由による注文のメリットは色々と考えられる。システム整備と管理運営にそれなりの労力を費やさねばならないとはいえ、
■お店側(ドミノ・ピザ側)
・電話の話中で受注機会を逃すことがない
・電話対応の人力をピザ作りや配達に回せる
・お客が適切な場所の店をすぐに選んで注文できるため、注文までのハードルが低くなる
■お客側
・電話の話中で注文できないことがない
・最寄の店のサービスが検索で一目瞭然。混雑具合も分かる
・注文そのものが楽
・(インターネット経由特典の)割引をしてもらえる
などのメリットがある。ドミノ・ピザの場合、ネット注文の機能では「全181店の混雑状況を3分ごとに更新する」システムを採用し、最寄りの店からの配達時間が注文時に把握できるようになっているという。ドミノ・ピザといえば先に【フジテレビのゲームサイトでドミノピザを30%オフ!】でも紹介したように、ネットとの連動企画を相次いで打ち出していることでも記憶に新しい。インターネットとピザとの密接な関係を実感しているのだろう。
また元記事では「ブロードバンド普及率が高く」「所得が比較的高いファミリー層が多い」神奈川県・川崎地区で、特にネット注文の割合が多いという指摘もされている。ネットが普及するにつれ、所得の高めな人の利用割合も増えてくることを考えると、今後ますますピザのようなファストフード系のネット注文は増加してくると思われる。
本文ではドミノ・ピザのネット注文のメリットとして箇条書きを挙げてみたが、これらの利点は何もドミノ・ピザに限ったことではない。地域密着性が高く、お店側の手間ひまを省け、注文もしやすいという観点においては、他のファストフード系の注文にも共通したポイントといえる。
思い返してみれば、ポータルサイトのヤフーが行っている【出前注文サービス Yahoo!グルメ】をはじめ、【出前館】や【ぐるなびデリバリー】など、インターネットの特徴・得意とする点をうまく活用した「ネット出前サービス」がいつの間にかじわじわと世の中に浸透しつつある。お店のネット上での展開という観点で、やはり「得意分野」をうまく活用しているネットチラシやケータイクーポンとあわせ、賢い会社は上手に自社の中にインターネットを取り込んでいくのだろう。
そう遠くない将来、ファストフードの過半数がインターネット経由で注文される時がやってくるかもしれない。そうなれば、ファストフードは「ネットフード」としての認識もされるに違いない。
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