忙しすぎて食べる時間がない!? 20代男性の3割は朝食抜き

2008年05月01日 08:00

家族で朝食イメージ厚生労働省は4月30日、「平成18年 国民健康・栄養調査結果の概要について」を発表した。それによると2005年時点で朝食を抜いている「朝食欠食率」は男性全体では13.1%、女性で8.5%に過ぎないものの、20代では特に高く、男性で3割、女性でも2割強にのぼることが明らかになった。ただしこの調査結果における朝食の「欠食」とは「普通の食事」以外のことを指しており、時間の足りない同世代が簡単な「食事」で済ませている可能性も考えられる(【発表リリース】)。

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男女・年齢階層別「朝食欠食」割合
男女・年齢階層別「朝食欠食」割合

注意して欲しいのは今調査結果における朝食の「欠食」とは、「何も食べない(食事をしない)」だけでなく、「菓子、果物、乳製品、し好飲料などの食品のみ食べた場合」と「錠剤・カプセル・顆粒状のビタミン・ミネラル、栄養ドリンク剤のみの場合」も含まれること。ダイエットなどでシリアル系のものを口にするだけ、時間が無いので果物や野菜ジュースだけ、などのような食事も「欠食」と判定されてしまう。

その上で結果を見てみると、男女とも20代がもっとも「朝食抜き」の割合が多く、以降歳と共にしっかりと朝食を摂る人の数が増えているのがわかる。また、男性よりも女性の方が朝食を食べる率が(特に20代以降において)高いのは、男性は仕事で忙しく、女性は家庭に入り家族の食事を作るという事情があるからだろうか。

40~50歳代で朝食抜きが
増えているのは
「食べない」ではなく
ダイエットのために
「軽食で済ます」から?

また男女共に20年前・10年前と比べると「朝食抜き」の割合が増えていること、特に40~50歳代において急速に割合が増加しているのが気になる。これは忙しさのあまりに朝食そのものを抜く以外に、「ダイエットなどで食事の管理をしているため、朝食はサプリメントや果物、乳製品だけで済ます」という人が増えているからなのかもしれない。

C-NEWSの調査結果【朝食を一番抜いているのは○○代の男性】や政府の「食育白書」の調査結果【朝食を取らない20代男性33.1%・「いただきます」ができない男子小学生9.6%~2007年度版「食育白書」発表】などからも、やはり20代の男性が一番朝食を抜いているという結果が出ている。それぞれの記事でも言及されているが、この世代は何かと忙しく、しっかりとした朝食を摂る時間が無いというのが実情かもしれない。

「食育白書」では「朝食を摂らない人の割合(20歳代男性)」を2010年までに15%に押し下げることを目標としている。農林水産省でも朝食を食べるよう「めざましごはんキャンペーン」を行い、健康増大と市場創生を目指している(【「朝食食べれば1兆5000億円の市場創造」農林水産省が「めざましごはんキャンペーン」で展開】)。

20代の男性にとっては仕事にまだ不慣れで、朝食をゆっくりとる時間がないのは理解できる。しかしパンやおにぎりなど簡単なもので良いから口にして、体のリズムを整えて一日の生活に望むようにしてほしいものだ。


(最終更新:2013/08/06)

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