折りたたみ式傘で5人がけが・国民生活センターが注意を呼びかけ
2008年05月09日 06:30
国民生活センターは5月8日、ボタンを押すと自動的に開く傘(かさ)「ジャンプ式」や、その中でも閉じるときも自動的に折りたたまれる「自動開閉式」のものについて、2003年以降5件の事故が発生し、女性や子どもなどが合計で5人、けがをしていたことを発表した。具体的にはばね仕掛けで開閉する絵の部分の勢いで顔に直撃を受けるなどの事例が報告されており、同センターでは「利便性の高い商品」としながらも、注意を呼びかけている(【発表リリース】)。
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自動開閉式折りたたみ傘
「ジャンプ式」「自動開閉式」双方とも開く際にはシャフト部分が内蔵されているバネの力で伸びて、傘そのものの布地部分も開く仕組み。報告されている5件の事例のうち4件までは、閉じようとしたときに思いがけず開いてしまったり柄が飛び出すなど、「収納時」に生じたトラブル。国民消費者生活センター側では傘をしまう際に間違ってボタンを押すと中棒が飛び出すことがあるとして実験をしたところ、10センチ離れた位置にあるアルミ缶が凹む程度の勢いが生じることが判明した。
実験装置(左)と飛び出した中棒で凹んだ空き缶(右)
国民消費者生活センター側では、当たり所次第では大きな問題にもなりうる(報告事例でも目に当たったというものもある)こともあり、メーカー側に対し安全面について検討することを要望。販売業者にも使用上の注意がすぐに分かるように表示を工夫するよううながした。それと共に消費者には「ロックが足りなかったり閉じる際のミスで中棒が飛び出ることがある。十分注意し、顔の近くで操作しないように」と呼びかけている。
当方はといえば折りたたみ式の傘は持っているが自動開閉式のものではなく、またそのような傘を使う機会も滅多にない。ワンタッチで傘の開閉を行う姿を駅の改札出口そばで見かけると「便利になったもんだ」と思う一方、「そこまでやる必要あるのかな」とも感じたりする。便利さを求めれば求めるだけ、今件のように注意が必要になるのもおかしな話かもしれない。
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