ちくわが5本から4本に~マルハニチロもちくわ・魚肉ソーセージを値上げへ

2008年05月17日 12:00

魚肉ソーセージイメージ[マルハニチロホールディングス(1334)]のグループ会社マルハニチロ食品は5月16日、2008年7月から練り物製品や魚肉ソーセージの価格、規格の変更、さらに特売の条件などの見直しを行うと発表した。78品目について8%~40%の値上げ、あるいは規格変更による実質値上げを行う(【発表リリース、PDF】)。

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ちくわイメージ値上げや規格変更の理由についてマルハニチロ側では、魚肉練り製品の主原料「すりみ」について「ヨーロッパによる白身魚の需要拡大」「アメリカの漁獲枠の削減(スケソウダラ)」「東南アジアの漁獲不振(イトヨリ)」などから供給量が大幅に減少。2008年度以降大幅に価格上昇を続けているという。そしてこのままでは現状の品質・価格を維持することが困難なため、商品価格、規格の変更などを行う、と説明している。

具体的な価格変更は次の通り。

■規格変更(一例)
・マルハのちくわ……5本入りから4本入りへ(実質11%~25%の値上げ)
・魚肉ソーセージ……85グラム×3本束から75グラム×3本束へ
・ベビーハム……140グラムから130グラムへ(実質8~40%の値上げ)

■価格変更(一例)
・枝豆ちくわ(5個入り)……170円から200円へ(18%~27%の値上げ)

■全般的な特売条件などの見直し
・販売促進費用(要は「補助費」)を負担して行う、小売店の特売回数の見直し。


食卓に馴染み深い練り物系の値上げは先に【「♪ちくわやかまぼこまた値上げ」紀文がちくわなどの練り物を7月から15%値上げへ】【ちくわが40円値上げ! 庶民の食卓の味方、ちくわや魚肉ソーセージも値上げへ】でお伝えしたように、紀文やニッスイなど大手が相次いで実施している。今回マルハも値上げに踏み切った事で、大手がほぼすべて値上げを行う事になる。

理由そのものは理解できなくもないのだが、各社共同じような理由を列挙しているだけで「便乗値上げでは」「カルテルじゃないの?」という疑問を呈する人も出てきかねない。今回の値上げ理由として「ヨーロッパによる白身魚の需要拡大」「アメリカの漁獲枠の削減(スケソウダラ)」「東南アジアの漁獲不振(イトヨリ)」を挙げているが、それならば例えばスケソウダラの漁獲量がどれだけ減り、市場価格がどのように上昇しているのかを示す数字、あるいはグラフを示すべき。それが真の説明責任と思われるのだが、どうだろうか。逆に、そのような数字・グラフがあれば、値上げへの説得力も増すというものだ。


(最終更新:2013/08/06)

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