ブログパーツの利用度は4割、利用理由は「デザインが気に入った」「特典があるから」
2008年05月08日 08:00
各企業やサービス団体から提供される「ブログパーツ」。指定されたソースコード(HTML)をブログ(やサイト)に貼り付けるだけで、望みの機能がブログに搭載されるという便利なシロモノ。ブログの普及と共に「文字打ちと同じ難易度で新しい機能が欲しいな」というニーズに応えるべく多くのものが登場しているが、実際に利用されているのは4割程度に留まっていることがiMiリサーチバンクの調査で明らかになった。また利用目的は「デザイン性の向上」がもっとも多く、次いで「報酬などの特典があるから」そして「ブログパーツ自身が面白そうだから」が続いている(【発表リリース】)。
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今調査は5月3日から6日の間、ブログ開設者に対しネット経由で行われ、有効回答数は1303件。男女比、年齢階層比は非公開。
ブログパーツそのものの認知度は67.2%と比較的高いものの、実際の利用率、つまり「ブログ開設者の中でブログパーツを知っていて、実際に利用している人」は全体の約4割、40.8%に過ぎなかった。約6割は「知っているけれども使っていない」ことになる。
「ブログパーツを使っている人」に、利用数を尋ねたところ、「2つまで」で過半数を占める結果となった。携帯のストラップのように、じゃらじゃらと山ほど付けるということは流行らないようだ。
ブログパーツ利用数
「3つまで」で計算しても76.5%。大半の人は3つくらいまでしか使用していないことになる。これは表示の重たさやスペースの無さ、必然性など、色々な理由があるのだろう。あくまでも「付加価値」でしかなく、ブログパーツがメインになるようなブログは滅多にないのだから。
「ブログパーツを使う派」における、貼り付ける理由は色々あるが、3割以上の回答を得られているのは次の通り。
・自分のブログのアクセサリーとして(デザイン性のアップ)……47.3%
・貼り付けると、報酬やポイントなどの特典と連動しているから……39.5%
・そのブログパーツ自体が面白そうだから(ゲーム、キャラクター育成など)……34.2%
・そのブログパーツ自体が便利そうだから(ニュース、天気、占い、レシピなど)……30.0%
提供側の表向きの理由「便利さの提供」は第四位に留まり、デザイン性や「お得感」が上位を占めている。逆に考えれば、提供側はこれらに留意してブログパーツを作ることで多くの人に受け入れられる可能性が高くなる、ということだ。
一方「ブログパーツは知っているが、使っていない」人たちの理由でもっとも多いのは「興味が無い」、ほぼ同数で「難しい」という回答が得られている。
・ブログパーツには興味がないから……33.8%
・貼り付けかたがわからない、難しそうだから……33.4%
・貼り付けたいと思うブログパーツがないから……25.7%
・ブログパーツ自体がよくわからないから……16.4%
・ブログパーツを貼り付けるスペースがないから……6.2%
・その他 7.9%
そもそも興味が無い人にブログパーツを強要するのは問題があるし、スペースがなければ仕方が無い。一方「難しそう」「使いたいものがない」「よく分からない」など、提供側の努力次第で「それならブログパーツを使ってもいいな」と考える可能性がある人たちもそれなりにいる事が分かる。これらの点の改善が、今後の課題といえるだろう。
【ブログパーツを提供する側・使う側の3つの理由、そして3つの注意点】でも触れているが、ブログパーツはブログ運営者への機能提供という大義名分がある一方、「告知」「SEO対策」「集客」など、提供側の広告的な役割も果たす。普通のバナー広告が「広告費の支払い」で貼り手側に便益を与えるのに対し、ブログパーツは「機能の提供」を交換条件としていると考えればよい。
ブログパーツの中には提供側の事情を優先し、自己主張が先行していたり使いにくさが目立ったり、柔軟性に乏しいものも見受けられる。それらのブログパーツはすぐに淘汰され、姿を消してしまうことが多い。今回の調査結果から推測される「喜ばれるブログパーツの傾向」、すなわち「デザイン性に優れ、何か特典を得られ」ると共に「分かりやすい説明が行われて簡単に設置できる」を満たしたものが、多くの人に受け入れられるのだろう。
(最終更新:2013/08/06)
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