40歳以上男性の2人に1人はメタボかメタボ予備群
2008年05月01日 08:00
厚生労働省は4月30日、「平成18年 国民健康・栄養調査結果の概要について」を発表した。それによると2005年時点で20歳以上の人においてメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる人・予備群は全体で合わせて男性では45.5%、女性でも17.6%に登ることが明らかになった。特に「特定健診」の対象となる40~74歳に限ると、男性では2人に1人、女性でも5人に1人が該当するという結果が出ている(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2005年11月に調査票配布・回収方式や問診方式で行ったもので、身体状況調査の調査母数は8060人、血液検査は4318人、栄養摂取状況調査は9423人など。調査当時はメタボ関連の定義が未確定だったため、胸囲基準(男85センチ以上、女90センチ以上)の該当者から、血中HDLコレステロールが40mg/dL未満、血圧が収縮期130mmHg以上・拡張期85mmHg以上、血糖値5.5%以上の項目のうち、1つ該当を「予備群」、2つ以上該当を「強く疑われる」としている。
男女・年齢階層別「メタボが強く疑われる(黒色)」「メタボ予備群(灰色)」の割合
男性は50歳代をピークにほぼ横ばいになるが、女性は50歳代から急に割合が増え、増加の一途をたどっていることがわかる。
また上記割合と当時の該当年齢層における人口を元に該当人口を推計したところ、2005年・40~74歳におけるメタボ該当者数は960万人、予備群は980万人、合わせて1940万人となるという計算が出来る。
・2005年におけるメタボ該当者と予備群
メタボリック症候群が強く疑われる(該当者)……960万人(920万人/940万人)
メタボリック症候群の予備群……980万人(980万人/1020万人)
※()内はそれぞれ(2004年/2003年)時の推計
今年から始まった「特定健診」と「特定保健指導」は、生活習慣病につながる可能性が高いとのことから、40歳から47歳の前保険者・被保険者全員を対象にメタボリック症候群の早期発見を目指し、状況改善を求めるもの。今回発表された直近データの限りでは、「該当者・予備群」ともにほぼ横ばいの値を示している。しかし他の調査結果では2005年以降ゆるやかに増加の傾向を見せており、予断を許さない状況といえる。
「メタボリック症候群」の定義そのものや、一律的な基準だけですべてを決めてよいのか、という問題提議にも耳を傾けつつ、自らの生活習慣を見直すべきだろう。
スポンサードリンク
ツイート