1日500アクセス以上のブログは全ブログの●%
2008年05月22日 08:00
iMiリサーチバンクが5月21日に発表したブログに関する調査結果によると、現在開設され運営されているブログのうち、1日あたりのアクセス(ページビュー、PV)が500件を超えるものは全体の2.3%であることが明らかになった。もっとも回答数が多い層は10~50件の26.3%で、平均アクセス件数が50以下(不明含む)のブログが3/4を超えている計算になる(【発表リリース】)。
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今調査は5月15日から18日までの間にインターネット経由で全国のブログ開設者(ブロガー)に対して行われたもの。有効回答数は2087件。男女比・年齢構成比などは非公開。
ブログとはWeblog(ウェブログ)の略で、ウェブ上にログ(文章)を表示させるためのCMS(Contents Management System。Webのコンテンツを構成するテキストや画像、レイアウト情報などを一元的に保存・管理し、サイトを構築したり編集するソフトウェアのこと)の一種。ホームページブームといわれた時代の後期から「もっと簡単に自分の文章を公開したい」というニーズの元で普及しつつあったが、いわゆる「9.11.」で多くのブログ開設者がリアルタイムに各種情報を、それぞれのブロガーの観点から伝えたことで一挙に全世界的にその「仕組み」が伝えられることになり、多くの人に知られ、受け入れられることになった。
現在では大手プロバイダーやポータルサイトなどが、SEO対策や広告収入、コンテンツの発掘などの目的で多種多様の無料サービスを提供していることもあり、誰もが気軽にブログを開設できる時代になっている。また、芸能人や企業のトップが自らの意見を気軽に述べる場としても活用されている。
さて、ブログの開設時期についてたずねたところ、「1年~2年」と答える人がもっとも多く3割近くを占めている。
ブログ開設期間は?(現在更新されているものの中で一番長いもの)
「2年~3年」の20.4%をあわせると6割近くが「1~3年」という回答を示している。継続期間が比較的短めな層にも回答率が高いのは、単にはじめたばかりということの他に、新陳代謝が激しいのも一因と思われる。一方で、「5年以上」と回答した古参陣も4.2%。ちなみに当方(不破)はというと、ブログに限定するのならニフティのブログサービス「ココログ」での展開がはじめてで、【プロフィールページ】にもあるように2004年3月がスタート。当サイトは2005年9月スタートである。
ブログの年齢的にも「老若男女」(「男女」は運営者の性別、というところか)なブログたち、そのアクセス数はどれくらいなのだろうか。もっとも長く運営しているブログに関して問い合わせたところ、「10~50件/日」という回答がもっとも多く、26.3%を示している。
1日あたりのブログ平均アクセス数
500PV/日以上は2.3%
1日あたりのアクセス数が50件以下のブログは、最多層の「10~50程度」を含め全体の75%という計算になる。一方で同レポートでは別分析(後ほど別途紹介予定)で、「500アクセス/日」を一つの区切りとして分類しているが、その区切りに当てはまる「500アクセス以上/日」のブログの割合は全体の2.3%でしかない。単純に計算すると、「世界が100個のブログなら、そのうち約2つが1日500アクセス以上のブログ」ということになる。
【「日本のブログの4割はスパム」ニフティのスパムブログの判別技術開発で判明】にもあるように、ブログそのものの数のカウントにおいては、プログラムによって自動化されたスパムブログも多数存在する。今回のアンケートは人間が自ら書き込み運営しているブログについてのものなので、インターネット上に存在するブログすべてで割合を計算すれば、「1日あたりのアクセス数が50件以下のブログ」率はもっと大きなものとなるだろう。
それでも世界に向けて
発信していることは
忘れてはならない
【5年でブログ・SNSは4倍、オンラインゲームは2倍以上に成長……野村総研市場予測続報】など各研究機関が伝えているように、やや頭打ち感はあるものの新陳代謝は激しく、今後もブログそのものの展開は大いに期待できる。一方で単なる備忘録や公開日記的なものも多く、それらのアクセス数は今後も「75.3%」の領域にとどまるだろう。
元々ブログはウェブログの名前の通り、ウェブ上に文章を置いたものに過ぎない。アクセス数のことを気にしなくてもよいのなら、それこそ1日数件の来場者(そのうち何割かは自分自身)でもまったく問題はない。ただ気をつけねばならないのは、ブログとして公開した以上、アクセス数がほとんどなくとも「世界に門戸を開いた」のに変わりはないということ。内輪向けで作ったつもりでも、オープンスペース上にあることを覚えておく必要があるだろう。いつなんどき、ある日突然に、世界から注目を集めるかもしれないのだから。
※グラフの表記が一時「1日5000件以上」となっておりました。訂正するとともにお詫び申し上げます
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