トヨタのプリウス、世界累計販売台数100万台突破
2008年05月16日 06:30
[トヨタ自動車(7203)]は5月15日、全世界におけるエンジンとモーターを併用するハイブリッド自動車「プリウス」の累計販売台数が、今年4月末までに約102万8000台となり、100万台を突破したと発表した。同社は1997年に世界初となる量産型のハイブリッド自動車として「プリウス」を発売、2000年からはアメリカやヨーロッパなどの海外でも販売を開始。現在ではアメリカを中心に世界40以上の国や地域で販売を継続中(【発表リリース】)。
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動力機関を併用するハイブリッド車は、モーターのみを使用する完全な燃料電池自動車などが普及するまでの「つなぎ」的な意味合いもあった。しかし現状では技術的に超えねばならないハードルがまだまだ高い事、インフラの整備問題などもあり、「環境とお財布にやさしい車」の代表格的なイメージを持ちつつある。
プリウス販売台数の推移
今回プリウスの累計販売台数が100万台を突破したことで、これらプリウスの二酸化炭素排出量を計算した場合、通常のガソリンエンジン車と比較して約450万トンもの排出抑制効果があったと試算。トヨタ側ではこれを受けて「(プリウスの普及が)地球温暖化の原因のひとつとされる二酸化炭素の削減に寄与した」とコメントしている。
今後トヨタでは通常の家庭用電源でも充電が可能な「プラグインハイブリッド車」などの新しいタイプのハイブリッド専用車を投入し、2010年代の早い時期に「年間」100万台の販売実現に向け、積極的な取り組みを展開していくという。
「これまでの10余年あまりで累計100万台だったのに、2010年代初頭には年間100万台!?」と聞くとあまりにも大風呂敷なようにも聞こえる。しかし上記表にあるようにハイブリッド車の販売台数は年々増加傾向にあり、2007年は年間約28万台、今年は4月までの段階ですでに約10万台のセールスを記録している。販売台数の実績は年々急速に増加の一途をたどっており、さらに昨今の原油高や地球環境問題への注目の高まりをみるに、あながち不可能な数字ではないようにも見える。
プリウスの販売実績が年間100万台に達するころには、名実共にトヨタはゆるぎない世界一の座を確保していることだろう。あとは【ホンダのフィット、2007年度の国内登録車販売台数でトップに】にもあるように、スモールタイプの自動車といかに顧客の獲得競争に勝利するかが課題となるに違いない。
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