スクウェア・エニックス、持株会社体制へ移行

2008年04月26日 12:00

【スクウェア・エニックス(9684)】は4月25日、会社分割をした上で新設する100%子会社に事業継承を行い、持ち株会社体制へ移行することを明らかにした。10月1日で現行会社が「株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス(予定)(以降スクエニHD)」に名前を代え、この会社の元に各事業会社がつくことになる。現在上場しているスクウェア・エニックスはスクエニHDとして上場を維持するとしている(【発表リリース、PDF】)。

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持ち株会社化への移行についてスクエニ側では

・各事業の採算性や責任体制の明確化(要は事業別に財務面からも責任を負わせる)
・お客の趣向は多様化し、技術革新もスピーディ。だから機動的に対応しうるグループ運営体制が必要。


の2点を理由に挙げている。また、分割して事業会社化される事業は「ゲーム事業」「オンラインゲーム事業」「モバイル・コンテンツ事業」「出版事業」などとなっている。

企業が大型化し事業内容も多様化した場合、今件のように持ち株会社化を行い、それぞれの事業を独自企業として統括する方法はよく用いられている。独自採算性ともなれば、それぞれの事業単位で収益と見詰め合う必要性が高まるため、各事業におけるコスト意識が高まるなどのメリットがある。またリリースにもあるように、事業単位での機動力も上がる。一方で統括会社(今件の場合はスクエニHD)があっても、一社体制と比べれば横のつながりが希薄になりかねないというデメリットも否定できない。

他の業態と比べて互いの事業の関連性が深い(俗に言う「マルチメディア展開」効果が高い)ゲーム業界の企業で、持ち株会社化でどれだけポジティブな効用が得られるのか。注目したいところだ。

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