【更新】関東と関西で異なる傾向・利用率トップのコンビニは?
2008年04月22日 06:30
C-NEWSが4月21日発表した調査結果によると、もっともひんぱんに利用されているコンビニエンスストア(コンビニ)は、関東圏では【セブン-イレブン(3382)】、関西圏では[ローソン(2651)]がトップについた。関西圏では特にローソンに対する評価が高いようだ([発表ページ])。
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今調査は4月11日から13日のあいだ、東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、京都、兵庫に住むネットユーザーに対してネット経由で行われたもので、有効回答数は400。男女比は1対1で、関東・関西比も1対1。年齢階層は計測されていない。
小売業の苦戦が相次いで伝えられる昨今、コンビニ業界もまたしかりで、特に顧客単価の低迷に悩まされている。コンビニ各社では独自商品の開発や宣伝活動、新業態の店舗やサービスの展開などで、顧客の囲い込みや売り上げアップを図っている。当然それぞれの企業によって個性が映し出され、同じ「コンビニ」というカテゴリーでくくるのは難しい、というレベルの違いすら生じている。
そのような状況の中、「過去三か月間にもっともひんぱんに利用したコンビニは」という問いでは、全体・関東ではセブン-イレブンが、関西ではローソンがトップについた。
■過去三か月間にもっともひんぱんに利用したコンビニは
●全体
1位……セブン-イレブン
2位……ローソン
3位……ファミリーマート
4位……am/pm
5位……サークルK
●関東
1位……セブン-イレブン
2位……ローソン
3位……ファミリーマート
4位……am/pm
5位……サークルK
●関西
1位……ローソン
2位……セブン-イレブン
3位……ファミリーマート
4位……サークルK
5位……サンクス
元記事ではそれぞれのコンビニの獲得票率も掲載されているが、それによれば関東圏でのセブン-イレブンの利用率は圧倒的で49%とほぼ半数に近く、ローソンは19%に甘んじている。一方関西圏ではセブン-イレブンは関東比6割の29%に留まり、ローソンの33%に次ぐ順位となっている。
コンビニ全体のシェア(年商)としては、セブン-イレブンがトップ、ローソンが第二位、それにファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップが続いている(【参考:日経新聞】)。am/pmがややイレギュラーだが、それ以外はほぼシェア比に類した順位となっているのが興味深い。一方で、関西圏においてローソンが優勢なのも注目に値する。同地域に展開する店舗数の違いかもしれないし、商品展開などの戦略のマッチ度が高い可能性もある(実際ローソンやファミリーマートは全県展開を果たしているものの、セブン-イレブンは13県が未展開)。
一方で「足を運んだ事がある」コンビニの中から「もっとも自分に合っている」と答えた人の割合、つまり「実経験で『最高だ』と感じたコンビニ」(さらに言い換えれば「実際に来訪したお客の満足度がもっとも高いコンビニ」)は、やはりセブン-イレブンだった。
■自分にもっとも合っていると思うコンビニ
1位……セブン-イレブン(31%)
2位……ファミリーマート(13%)
3位……ローソン(13%)
4位……ミニストップ(9%)
5位……am/pm(3%)
※「もっとも自分に合っている」÷「利用した事がある」で計算
利用度同様セブン-イレブンが最も満足度が高い結果となった。一方、誤差の範囲でしかないが、満足度の第二位にローソンを抜いてファミリーマートがランクインしているのが際立っている。個性が強い、ということなのだろうか。
また元ページでは詳しい数字も記載されているが、セブン-イレブンの「利用したことがある」の数が287人(400人中)と、他のコンビニの300人台と比べてやや少ないのが気になる。これもまた、地域に対する店舗展開戦略の違いからくるのだろうか。逆に言えば「利用したことがある」人数が少なめにもかかわらず、満足度が一番高い(割合的にも、人数的にも)セブン-イレブンの「絶対的優勢」が改めて把握できる。
【3月度のコンビニ売上高は天候好調なれど既存店は0.6%のマイナス】にもあるようにコンビニ業界では消費者の購買意欲の低下などから、売り上げの低迷にあえいでいる。下位で奮戦しているコンビニはもちろん、上位に位置するセブン-イレブンやローソンでも現状維持のため並々ならぬ努力と試行錯誤が続けられているに違いない。
コンビニがその名前の通り「便利なお店」としてイメージされ、多くのお客に足を運んでもらうためには、さまざまな点でお客のことを考え、手助けをし、「便利さ」を実感させる必要がある。各企業毎の個性や特徴を活かしながら、いかにお客のハートをつかみ、活用してもらうか。これからも模索が続けられることだろう。
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