個人向け国債に新商品展開の可能性

2008年04月21日 08:00

『時事通信』は4月20日、個人向け国債の販売てこ入れのために、新商品の検討を国債発行元の財務省がしていることを報じた。2011年までに品揃えを強化し、新規需要だけでなく既存国債の償還後に再投資をするリピーターの獲得を目指す考えだという。

スポンサードリンク

日本国内で販売されている「個人向け日本国債」は、現状では金利が固定されている「固定5(個人向け国債 固定5年)」と金利が変動する「変動10(個人向け国債 変動10年)」のみ。しかし海外では個人向け国債は多種多様なものが販売されており、例えば【不況からあなたのお金を守る5つの方法(日本版)】でも例示したようにアメリカでは連邦債の形で満期が3か月・6か月・1年のものなど多種多様なものが存在する。

実は日本においてももっとも短い満期で6か月、他に1年や2年、逆に長い満期のものでは40年の国債もある。しかしこれらの国債は現状では個人が保有することはできない(【財務省内国債Q&A】)。このような状況の中、郵便局など販売窓口が増えているにも関わらず販売不振が続いている個人向け国債について、財務省では「(原則2種類では)個人投資家のニーズを十分に満たしていない」と判断。過去に販売した国債が満期を迎える2011年までに品揃えを強化し、新規需要だけでなく償還後に再投資をしてくれる層をも確保したい考えだという。

ちなみに2011年といえば先に【再確認:証券税制はどう変わる?】でお伝えしたように、(現状では)証券税制が一律20%に戻る年でもある。財務省には「税率が上がった証券からの流入組み」をも呼び込みたい意図もあるようだ。


(最終更新:2013/08/29)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ