日本ライトンの優待とラベル誤表記よもやま話
2008年04月20日 19:30
当方(不破)が株主優待をこよなく愛し、長年いくつかの銘柄を保有しているのは読者の皆さんもご承知の通り。その銘柄の一つ【日本ライトン(2703)】の優待絡みで、ちょっとした出来事があった。色々と考えさせられる出来事だったので、ここでまとめてみることにする。
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●優待のカタログ到着、違和感あり。そして……
日本ライトンの株主優待は持ち株数に合わせたカタログギフト券。要はカタログに載っている商品のうち好きなのを選んではがきに書き、ポストに入れればその商品が贈られてくる仕組み。当方は1000株以上の株主ではないので、2500円相当のもの。毎年受け取っている側とすれば、「今年は少々品質が落ちてるな、恐らくカタログ発行側のふところ事情か、商品そのものが値上げしたせいなんだろうな」と思っていたのだが。
翌日、優待を配送した業者、佐川急便からメール便が届いた。受け取る荷物はないはずだし、いつものスタッフとは別の人だなと思って見てみると……
佐川急便から届いたメール便の中身
何やら佐川側の不手際でラベルが間違っていたという。手元に荷物自身は届いたのだから問題はないにしても、「併記」とあるので少々気になり先日届いた優待の袋を見直してみると、
優待のカタログが入っていたラベル
確かに余計なモノがついていた。そういえば「設計担当●●●●って誰だよ(笑)」って脳内ツッコミしていたのを思い出した。ただその時は「タイプミスかデータの掛け間違いか何かだろう。手元に届いたのだから別にいいか」とくらいに思っていた。佐川急便側が通常便でなく即配便ルートで送ってきたのだから、それなりに問題視しているのかもしれない。しかしありきたりのフォーマットにしか読めないし、(加えて、かつて当方自身【佐川には色々と痛い目にあっているので】)どのみち歴史は繰り返されるんだろうな、と半ば投げやりに読み終え、投資関連の書類入れにスローイン。
●日本ライトンから再び荷物が
本来ならこれでおしまいのはずだったのだが、本日(20日・日曜日)に新たな展開があった。日本ライトンからまた荷物が届いたのだ。ギフトカタログの選択は終わったが、はがきはまだ投函していない。ギフトが届くはずはないので「何かやらかしたかな?」 と思いつつ中身を開けてみると「粗品」の文字。あれ……やっぱり自分、何かやらかしたかな。
中に入っていたのは書面と「粗品」。中には「ヨックモック」(シガール) 36本入り。
「粗品」の中身を開けてみると洋菓子の「ヨックモック(シガール)」36本入り。『楽天市場で買うと』税込みで2100円もするシロモノ。株主優待相当額2500円にほぼ匹敵する。「何かの記念で優待追加されたの?」と思い文面に目を通すと納得。
文面には「商品宛先名表示の誤りについてのお詫び」とあった
説明によると、日本ライトンが株主優待の手続きを委託したギフト会社のプランタン銀座が、さらに配送を委託した佐川急便において、宛名ラベル作成の際に不手際を起こして「誤表記」をやらかしたとある。「誤表記そのものをしでかした佐川急便より、元の元の依頼会社からの説明の方が詳しいのはいかがなものか」「これもまた佐川の体質なんだろうな」とあきらめのため息を吐いたのはいうまでもない。
●情報管理のミスをどうとらえるか、どれほど重要と考えているのか
一方、「確かに日本ライトンの優待で起きた不手際には違いないけど、依頼した先がさらに依頼したところのミスなのだから、そこまでかしこまらなくとも。さらに優待品に匹敵するようなものまで寄越すような気遣いをしなくとも……」と、むしろ品物を受け取ったこちら側の方が申し訳ないような気分になってしまった。
日本ライトンの公式サイトを見てみると、確かに4月16日の時点で関連する【リリース(PDF)】を配信している。それによれば株主1万0394人中717人で誤表記が発生し、一部は回収できたとのこと。また説明で「一部回収中(回収後、再配送予定)」とあることから、当方のように「誤表記されても正しく届いた」事例はあまりなかったものと思われる。
当方が記事で時々しでかしてしまうように、誰にでもミスはありえる。企業がお客様との係わり合いの中で起こしてしまった不手際やミスに、どのような対処を取るべきなのか。表現上では謝罪しているものの、(経験則から)当方としては「またかよ」というリアクションしか取れない佐川側の文面。
孫受け、しかも「不行き届き」と説明にはあるが実際にはほとんど何も指導できない立ち位置にもかかわらず、速攻でIRにリリースを出すと共に、詳細な説明と至急に手配したであろう(そしてそれなりに経費もかかったであろう)粗品まで用意した日本ライトン(ちなみに佐川ではなくクロネコヤマト経由で届いた)。
「情報管理とミス」そのものについてはもちろん、今回関係した三社(特に日本ライトンと佐川急便)がどのような姿勢でお客に臨んでいるのか、情報管理と顧客(日本ライトンの場合は株主)の心境をどれほど大切に想っているのか。色々考えさせられた一件ではあった。
(最終更新:2013/09/01)
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