ふたを開ければ案の定大規模な買い超し…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、七週ぶりに買い超しに
2008年04月11日 06:30
東京証券取引所は4月10日、2008年3月31日から4月4日(4月第1週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は5兆0078億1605万5000円なのに対し、買い総額は5兆3750億8639万4000円となり、差し引き3672億7033万9000円の買い超しとなった。今年に入ってからはわずか一週のみ買い超しを記録していた外国人投資家だが、今回発表週は久々に、しかも大規模な買い超し額を見せた。なお法人も買い超しに転じている(【最新発表リリース、PDF】)。
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3月31日から4月4日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……8209億7636万6000円/9165億8799万7000円(956億1163万1000円買超)
・個人……1兆7629億3029万0000円/1兆4013億3688万0000円(3615億9341万0000円売超)
・外国人……5兆0078億1605万5000円/5兆3750億8639万4000円(3672億7033万9000円買超)
・証券会社……1447億8537万2000円/1235億8242万2000円(212億0295万0000円売超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。
1月28日~2月1日……3913億2645万0000円売超
2月4日~8日……41億4202万3000円売超
2月12日~15日……1302億9680万9000円買超
2月18日~22日……975億8008万8000円売超
2月25日~29日……555億6150万2000円売超
3月3日~7日……2698億4163万6000円売超
3月10日~14日……9117億3174万1000円売超
3月17日~21日……680億4431万9000円売超
3月24日~28日……127億0251万2000円売超
3月31日~4月4日……3672億7033万9000円買超
今年に入ってから外国人投資家はほぼ売り一本やりの状況にあり、この傾向はさらに継続する様相を見せている。今回発表週は年度も改まり、前回週の売り超額が相当量減少していたため「買い超しに転じるかも」という期待があったが、ふたを開ければ案の定大規模な買い超しとなった。
しかも額面そのものは直近10週の中では1月末の売り超し額に続く二番目の大きさ。今回発表週は月曜こそやや下げたものの火曜日以降は堅調に株価も推移しており、この上昇が外国人投資家の買いによるものである可能性が高いことを裏づけしている。
今週は月曜日こそ上げたもののその後は金融市場不信が再燃し、また大手企業の決算・下方修正が相次ぎ株価もじりじりと値を下げている。金融市場全体の信用回復がある程度進まないと、出来高増加と株価の安定的な上昇は望めないのかもしれない。
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