「アスキーがアスキーで無くなる」!? アスキーソリューションズ、「アスキー」の名前使用終了・今後の社名は未定

2008年04月10日 08:00

株式イメージ【アスキーソリューションズ(3801)】は4月9日、同社が社名や商品に利用している「アスキー」の商標権について、現在のアスキー・メディアワークス社との間で結んでいる商標権使用許諾契約を終了することを明らかにした。6月開催の定時株主総会で承認後、新しい商号に変更する予定(【発表リリース、PDF】)。「アスキーソリューションズ」が「アスキー」で無くなるわけだが、新しい商号については現在一切の発表はない。

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アスキーソリューションズは2002年に株式会社アスキーのネットメディア事業部のメンバーなどから成る創業メンバーによって、休眠状態の会社の株式を取得。社名をアスキーソリューションズに、事業目的をコンピュータのハード・ソフト開発や販売に変更し、現在の形となった。2006年にはヘラクレスに上場したものの業績は思わしくなく株価も低迷。昨年11月には【オリックス(8591)】によるTOBと第三者割当増資が行われる予定だったが、決算内容に疑義が生じたとして第三者割当増資が中止される事態となっている。

社名にも使われている「アスキー」の商標権については、2007年1月30日付けで当時の株式会社アスキーとの間で2008年3月31日を期限として「商標権使用許諾契約」を結んでいたがその期限が終了。その後も利用できるよう、現在のアスキー・メディアワークスとの間で交渉が行われていたものの、「アスキーソリューションズが法人向けビジネスモデルへと軸足を移しており、アスキー・メディアワークスの今後のブランド戦略との間に差異が生じる」との理由から使用許諾契約を終了することになったとのこと。

現状ではアスキーソリューションズにおける「アスキー」の使用契約は失効中ということになるが、商号変更までの間の使用については現在アスキー・メディアワークスとの間で協議中とのことである。

ともあれ元々アスキーから飛び出したメンバーによって創設され、社名の一部にも「アスキー」を冠したアスキーソリューションズだが、今回の商号変更で「アスキー」色も消えてしまうことになる。いわば「アスキーがアスキーで無くなる」というところだが、同社の行く先には上記の決算内容疑義に代表されるように、さまざまなハードルが待ち構えている(検索エンジンで「アスキーソリューションズ」と入力した直後に表示される、検索キーワード候補を見れば理解できるはずだ)。

社名変更によって同社が新しく生まれ変わることができるかどうか。注意深く見守る必要があるだろう。

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