山崎製パン、全パン製品を値上げ
2008年04月02日 19:30
製パン最大手の[山崎製パン(2212)]は4月1日、5月16日出荷分から全部のパン製品と一部の和洋菓子製品の希望小売価格を平均で約8%値上げすることを明らかにした。政府の小麦売り渡し価格が30%と大幅に値上げされたことを受けてのもの。一部袋物製品については内容量(個数)の変更(1個減など)による実質的な値上げ(ステルス値上げ)が行われる(【発表リリース】)。
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今回の値上げ内容(リリースより)
【「まるごとバナナ」も値上げします・山崎製パン12月から値上げ】でお伝えしているように山崎製パンではすでに昨年12月、小麦などの値上げを理由に多くの商品の値上げを実施していた。しかしその後も小麦以外の油脂類、乳製品などその他の原材料価格の上昇は続き、さらに【小麦価格4月から30%引き上げ・農林水産省発表】にあるように、4月から小麦の政府売り渡し価格が一気に30%引き上げられた。
これら原材料の高騰が続く中、企業努力によるコスト吸収では価格を維持するのは限界と判断。「引き続き高品質で安全・安心な製品を提供するため」パン製品全品、一部の洋菓子・和菓子製品の希望小売価格の改定が行われることになった。バターロールやチョコチップスナックなどの個別菓子パンの一部では、内容物を現行から1個減らすなどして価格を据え置くという。
今回製パン最大手の山崎製パンが値上げを決定したことで、他の製パン企業、さらには類似業種のめん類など小麦系の主食食品会社の値上げ発表が相次ぐものと思われる。今後さらに小麦価格が上昇を続ければ、さらなる値上げの可能性も否定できない。ますます庶民の食卓は苦しくなるのかもしれない。
ちなみに最新の【小麦価格(フジフューチャーズ)】動向は、昨今の商品相場の安定・下落化(ポジション整理による売りが起因らしい)により、下落傾向にある。去年の12月前後の水準まで値を戻しているため、今後さらに下落が続けば、消費者にとってはうれしい事態も想定できよう。
(最終更新:2013/08/09)
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