【更新】相次ぐ飲食店の値上げ・でも「条件次第で納得できる」は8割も
2008年04月02日 08:00
C-NEWSが4月1日に発表した調査結果によると、飲食店の値上げに対して「納得できない」と回答した人はわずか7%に過ぎず、「条件次第で納得できる」とした人は8割にのぼることが明らかになった。値上げしなければならない情勢を消費者側もある程度理解している状況が見て取れる([発表ページ])。
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今調査は3月3日から5日の間、週一以上で夜に外食をする20歳以上のネットユーザーに対してネット経由で行ったもので、有効回答数は300。男女比は1対1で年齢階層比は20代~60歳以上各10歳ずつ均等割り当て。夕食に外食を楽しむ消費行動を慣習化しているユーザーの意見と見てよいだろう。
原材料費や光熱費、人件費の価格上昇で飲食店でも値上げが相次いでいるが、メニュー価格の値上げに納得できるかどうかについてシンプルに答えたところ、単に「納得できない」とした回答は1割にも満たなかった。
飲食店のメニュー価格上昇に納得できるか
単純に納得できる人も1割程度しかおらず、「条件次第で納得できる」という意見が大多数を占めている。細かいデータは公開されていないが、「食材などの原価が上がっていることを知っているか」という問いにも9割が「知っている」と回答しており、「原価上がっているのに価格据えおきなんて無理だよね。値上げ理由が正当なものなら仕方ないかな」という考えの人が圧倒的であることが分かる。
原価が上がっている以上、正当な値上げなら仕方ないと思う消費者。しかし選択眼は厳しく、インチキは許さないという意見も多い。「値上げに納得できなければその店を減らす・いかなくなる」という「理不尽な値上げは許さないよ」とする回答は実に7割以上。
飲食店の値上げに対し、来店頻度はどう変化するか(値上げに納得するかどうかで)
消費者も値上げに対して単に忌み嫌うのではなく、賢く選択するという行動様式を持ちつつあるようだ。
納得いく値上げ幅、
さらには付加価値で
満足度を上げてほしい
↓
消費者も賢くなる傾向
食品素材や光熱費の急騰は既知の通りで、飲食店側でもそれを反映させないとやっていけないのは消費者側も重々承知している。しかし大幅に原材料費を上回る値上げ幅を採用したり、関係なさそうな分野まで一律値上げ、あるいは品質や分量まで「変だな」と思うくらいなコストダウンは許さない。何も考えずに消費するのではなく、しっかりと考え、賢く取捨選択している消費者の「物価上昇への対抗策」が理解できる。
このような消費者の傾向は以前紹介した他の調査結果、たとえば【「値上げは困る、けどと品質が高ければ我慢」消費者の本音が見え隠れ】や【相次ぐ食料品の値上げ、理由を知っているのは7割・「仕方ない」けど「企業努力」も】を裏付けるもの。企業側も単に「仕方ないので値上げ」だけでは、厳しい競争に勝ち残るのは難しくなりそうだ。
(最終更新:2013/08/09)
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