メタボ対策「している」人は4割、利用するのは体重計などの測定器
2008年04月26日 12:00
gooリサーチは4月25日、読売新聞社との共同企画調査の結果として【メタボリックシンドロームに関する調査】を発表した。それによると、メタボリックシンドローム(以下「メタボ」と略)に対し何らかの予防・改善策をとっているかどうかという問いには約4割がとっていると答えていることが明らかになった。逆にいえば過半数は「何もしていない」と答えている。啓蒙度が足りているのかいないのか、微妙な数字といえよう。
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今調査は3月末から4月はじめに行われ、ネット経由で40~74歳の1078人が回答している。男女比や年齢階層比は非公開。
メタボの予防・改善に何か対策を取っているかという問いには42%がとっている、58%がとっていないと答えている。
■メタボ対策、してますか?
・している……42%
・していない……58%
対策をはじめと理由としては「ぜい肉が気になったから」という体格的な変調をきっかけにしたものが78%をしめており、「体調が良くなかったから」の20%、「メタボの診断(特定健診)が制度化されるから」はわずか7%に過ぎなかった。複数回答制ですら7%しかいないのだから、この調査結果を見る限りでは特定健診は「メタボ対策」のトリガーにはなりにくいように見える。
しかし「対策をしよう」と心がけた人も、積極的・本格的に色々な機材を用いて行動するというところまでは行き着いていないようだ。自分の身の回りのもので何とかしたり、手身近な行動での成果をチェックするように測定機器に重点を置いているのが分かる。
■メタボ対策のために利用しているのは?(「メタボ対策している」という人に)
・特に利用していないが食べ物や運動量に気を使っている……54%
・体重計などの測定機器……49%
・健康食品……26%
・スポーツ施設……24%
・乗馬型などの家庭用健康機器……5%
・運動方法を紹介するDVDなどの映像ソフト……5%
・インターネットの健康管理サービス……2%
・その他……8%
【メタボ対策の減量方法、もっとも好まれているのは「○○○○○○」】でも挙げたが、メタボ対策をする、しようと考えている人もそのほとんどが、食事に気を使ったり普段の行動に気をつけて運動量を増やすなど「消極派」に属し、積極的に何かを使って対策に励むという姿勢はあまり取りたくないようだ。一時期流行ったビリー云々のような、アクティブなメタボ対策も結局一過性のブームに過ぎなかったということなのだろうか。
一方で、「メタボ対策をしない」という人は、「そもそも自分はメタボじゃないから必要性を感じない」と回答する人が多数を占める一方、「対策をとりたいが何をすればよいのか分からない」という、まさに「特定保健指導」向けの人も相当数いることが分かった。
■メタボ対策をとっていない理由は?(「メタボ対策していない」という人に対し)
・必要性を感じない……44%
・対策を取りたいが、何をしていいか分からない……43%
・時間やお金がない……18%
・その他……4%
もちろん日本国民全員が「メタボ対策」をしなければならない状態にあるわけではない。【「メタボじゃない」と思う人の半数は「将来なるかも」とも思っている】でも触れているように、(実情はともかく)「自分はメタボではない」と考えている人は7割以上にもおよんでいる。メタボでない人がメタボ対策をする必要はないことを考えると、今回の「メタボ対策をしている人は4割」という回答は誤差の範囲内といえるだろう。
もっとも他のメタボ関係の調査同様に「自分はメタボ対策をする必要がある」と考えている人の多くで「何をしたらよいのか分からない」「対策の必要性は理解しているが消極的姿勢しかとれない」という回答が見られたのが気になる。ダイエットの手法でも、雑誌やテレビ、インターネット上に出回っている情報も「できるだけ楽に」「極力簡単に」というものが目立つ。つまりそれだけニーズがある。
しかし楽にメタボ対策(ダイエット)が出来るのなら、とうの昔にほとんどの人がそれを実践してスリム化しているはず。しかし現状ではそうでないようだ。また「すぐに簡単にやせられるのだから、今は太っていてもいいや」と妥協する生活へ傾いてしまう可能性も高い。
メタボ対策については自分自身をもう一度見つめなおした上で、妥協せず、情報収集を重ね、そして無理をしない姿勢が求められることだろう。
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