ネットユーザーの42.43%は花粉症
2008年04月09日 12:00
インターネットコムとgooリサーチが4月8日発表したところによると、インターネットユーザーの約4割は花粉症の自覚症状があることが明らかになった。また、目薬やマスクなどの花粉症対策を選んだ理由としては「なんとなく」がもっとも多く、テレビや雑誌などの特集は1割程度しかいなかったことも判明した。この時期多くのメディアで花粉症対策が取り上げられているが、「チェックした」かどうかは別として「報じられた対策を実践する」人はあまりいないようだ(【発表ページ】)。
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●花粉症は全体の3~4割
今調査は10~60代のネットユーザーに対して4月3日から5日に行われたもので、有効回答数は1096人。男女比は52.92対47.08。年齢階層比は30代が21.26%、ついで20代が18.07%など。インターネット経由での調査なため、世間全般の傾向とは多少のずれが生じている可能性がある。
自分が花粉症かどうか、少なくともその自覚があるかどうかについての問いには、実に42.43%の人が「はい」と答えている。
あなたは花粉症ですか
医者で「花粉症」と診断された人は当然だが、自分自身で「花粉症だ」と思っている人も42.43%の中には含まれる。実際には花粉症なのに花粉症でないと考えている人、逆に「花粉症だ」と思っているが実はそうでない(単なる風邪や鼻炎)場合もあるだろうが、それぞれ足し引きすると大体4割程度が花粉症と見てよいだろう。この数字は先の【スギ花粉症は4割、心配は3割との調査結果】や【ロート製薬(4527)、子どもの30.2%が花粉症との調査結果】ともほぼ一致しており、ネットユーザーであろうがなかろうが、「全体の3~4割は花粉症」という事実が裏づけられたことになる。
●花粉症 対策色々調べるが 実践なんてほとんどしないね
花粉症に悩む人は少しでも状態を改善するため、色々と手を打とうとする。かかりつけの医者や薬局、知人、そしてテレビやネットなどのメディアを駆使し、少しでも良い方法や情報を入手しようとするだろう。中でも昨今便利極まりないツールとして活躍中のインターネットで、花粉症対策を調べたことがあるかとたずねたところ、4割が「ある」と答えていた。
花粉症対策に関してインターネットで調べたことはあるか
上記回答中の「インターネットを利用したことがない」は少々疑問(インターネットを使ったことがないのなら、どうやって「インターネット調査」である今件に回答できたのか)なところがあるが、それはさておき4割(213人)という数字は多いか少ないのか気になるラインかもしれない。テレビや雑誌、口コミ情報で満足しているのか、それともインターネット上の医療情報にはあまり信頼を置いていないのか……。
一方、マスクや目薬など、実施している花粉症対策に対し、それを選んだ理由を尋ねたところ、「なんとなく」がもっとも多く215人、ついで「病院の勧め」が100人の回答者を得ている。
実施している・していた花粉症対策を選んだ理由
その情報を元に実践に移すのは
そのうちわずか15%
春先になるとインターネットやテレビで花粉症に関する情報が花盛りとなるが、見ている人は多くとも実際に参考にする人はほとんどいないのが分かる。「テレビで花粉症対策を調べたか」という問いはないものの、テレビの情報を参考にした人は503人(花粉症の人・だった人)のうち100人と2割程度。インターネットにいたっては32人と6%強に過ぎない。逆算すると「インターネットで花粉症の情報を調べた人の15%しか、その情報を実践していない」ということになる。ネットで花粉症のことを調べる人の数自身が微妙であることとあわせ、医療関係の情報はあまり期待されていないようだ。
【闘病記】で詳しく語っているが、当方はネフローゼ症候群にかかり入院・その後療養した際、インターネット上の情報にずいぶんと助けられた経験がある。もちろんうさんくさいものも山ほどあったが、それ以上に素晴らしい情報にも数多く巡りあうことができ、役立たせてもらった。花粉症は現在の医学ではまだ特効薬は発見されておらず、さまざまな民間療法も存在しており、ましてやネット上には「海のものとも山のものともつかない情報」が多い。一概に役立つもの、とは言い切れないが、もう少し信用をおいて欲しい気がする(逆に「信頼のおける情報」を配信する必要もあるのだろうが)。
なお同調査では「以前は花粉症だったが今は治った」という38人に、どんな方法で直ったのかを尋ねている。現在進行形の人には気になる話だが、回答としては「特に何もしていない」がもっとも多く16人、ついで「飲み薬」「目薬」の順。「手術」は1人もいなかったとのこと。体質改善や環境の変化、心理的問題もあるのだろうが、ケースバイケースで一概に特定はできないと思われる。残念ながらここにおいては、花粉症の状態を改善する有効な情報は手に入らなさそうである(笑)。
■関連記事:
【花粉症薬に関する知識、日本人はアメリカ人より不足気味】
(最終更新:2013/08/09)
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