【更新】3月度の外食産業の売上は前年同月比でプラス3.1%・日取りや天候の良さがプラスに
2008年04月25日 19:40
日本フードサービス協会は4月24日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2008年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス3.1%となり、堅調なペースでの伸び率を記録した。これは昨年と比べて休日が1日多かった事もあるが、天候の良さも幸いしたようだ([発表リリース]>)。
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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が137、店舗数は27838店舗(既存店はそれぞれ132、23980)。
全業態すべてを合わせた3月度売り上げ状況は、前年同月比で103.1%と前年同月を3.1%上回り、大幅なプラスを示している。業態別では相変わらずファストフードが堅調で、特にめん類において著しい。客単価の伸び率はばらつきがあるものの、総売上は大きく押し上げられている。また原因は不明だが先月まで堅調だった和風店の客足が前年比で1割ほど減り、これが売上高の減少にもそのままつながっている。
一方ファミリーレストラン部門の伸び率は総じて堅調。いつも軟調な中華形式も売上高で前年同月比プラスマイナスゼロまで持ち直した。
先月同様「お天道様にはかなわない」の言葉にあるように、客数データ、しいては売上高は天候に左右されるところが多い。初旬は気温の低下で客数が伸び悩むが、中旬以降は気温も高くなり、来客数が大幅に増加。さらに昨年と比べて雨の日が多かったものの、休日の多さ(去年より1日多い)がほとんどの業態で来客数を増やす結果となった。
全店データ(既存店、新店合わせて)
3月データにおいては1月に見られた「ここ一年の間に新築されためん類のお店が非常によく頑張っていることが分かる」という傾向が再び現れ、和風店の下げをもカバーする形となり、ファストフード全体を盛り上げている。暖かくなってもめん類の人気は続くということだろうか。
ほとんどの業態でプラスに。
なぜか和風ファストフードのみ
大きく来場者数を減らしている。
3月は2月とは打って変わった天候の良さに救われた形だが、先月から引き続き主要移動機関として用いる自動車燃料のガソリンの高騰、「外食の料理」から「自炊で料理を」へのシフトは見られるようで、ファミリーレストランの伸びはファストフードと比べてかなり低く抑えられた。
来月データを発表する予定4月は例の暫定税率問題で一時的にガソリン代が多少安くなったため、家族で外出する機会も増え、ファミリーレストランの客数回復も期待できよう。ただし食の安全に対する問題や食材その他資材の価格上昇に根本的な解決策は見出されておらず、今後もお店側の企業努力が求められると思われる。
また和風ファストフードの客数の急速な減少については、原因が分からない。店舗数も商品単価も上がっているだけに、売り上げデータからだけでは理由がつかめず気になるところではある。
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