そろそろ始まる独り暮らし、「防犯」姿勢は今ひとつ!?

2008年03月28日 06:30

防犯イメージ【オールアバウト(2454)】とgooリサーチは3月27日、独り暮らしの防犯意識に関するアンケートの結果を発表した。それによると20~35歳の独り暮らしをしている独身会社員について、「住居を選んだ理由でセキュリティーを挙げた人は1割程度」などセキュリティーへの姿勢はさほど高くないことが明らかになった。またドアの鍵閉めをはじめとした基本的なポイントは守られているが、防犯のための出費はあまり増やしたくないなど、「意識は高いが行動に現れていない」様子がうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は1月21日から23日の間に独身、ひとり暮し、会社員の条件を満たす人にネット経由で行なわれたもので、有効回答数は1017件。男女比は47.8対52.2で年齢階層比は20~24歳28.0%、25~29歳39.4%、30~34歳32.6%。

防犯の第一歩は近所づきあいにあるという。周囲が知ったもの同士なら、見たことのない人が侵入しようとしたりうろうろしていれば「おかしい」と気が付くだろう。しかし調査対象となった一人暮らしの人たちの約半数は「近所の人たちの顔も知らない」と回答するなど、希薄な関係でしかないようだ。

近所づきあい
近所づきあい

生活リズムや個々の性格の問題、隣人などの状況もあり、一概に「近所づきあいを積極的にしなければならない」という義務を課すのは少々酷。とはいえ、防犯に限らず「何か」あった際、近所の人たちと顔なじみになっておくと何かとありがたく、助かることも多い(当方も入院の際にありがたみを経験している)。

ましてや独り暮らしの場合、すぐに助けを求められるのは近所の人に他ならない。「向こう三軒」とまでは言わないが、せめて両隣の人くらいとは話が出来るようにしておくに超した事は無い。

それでは隣人との人付き合いではなく、自宅そのものの「防犯」について意識とその実践はどの程度行なわれているのか。「考えていること」と「実際にやっていること」それぞれについて尋ねたところ、ある傾向が見られた。

防犯意識と行動
防犯意識と行動

ある傾向とは、「今すぐに費用をかけずに行なえることは意識も行動も率が高い。しかし何らかの素材を調達したり費用がかかることは、『やるべきだな』という考えは強いもののなかなかそれが行動に現れていない」ということ。

一度何らかの形で「実害」を受ければ費用のかかる防犯措置も積極的に行なうだろうが、それまでは「鍵しめをしっかりしていれば大丈夫さ」とばかりに余計な出費をするまでには至らない考えなのだろう。

「大丈夫さ」の考えは防犯対策への投資額にも現れている。防犯対策にかけても良い金額は1万円未満が7割を超える結果が出ている。

防犯対策にかけてもよいと考えている金額
防犯対策にかけてもよいと考えている金額

個々の経済状況にもよるのだろうが、全体的には1万円未満で済ませたいという人が7割を超えている。単に「防犯対策への費用」とあるだけで一過性のものか継続的なものかは明記されていないが、導入費だけで済むもの(2つめの鍵や窓ガラスのシートなど、一度設置してしまえばその後は費用が発生しないもの)についてはもう少し「投資」をしても良いような気がする。


防犯対策はまさに「保険」の考えと同じ。使われることがなければそれに越したことはないが、そうなるかどうかは自分自身が決められるものではない。費用をかければそれだけフトコロは厳しくなるが、その分「安心」を購入したことにもなる。

調査では「現在の住まいの選択理由」についても尋ねている。上位には「通勤に便利」「値段が安い」「駅から近い」など直接的な住環境のよさが上位を占めており、「セキュリティがしっかりしているから」という回答はわずか13.8%に過ぎなかった。しかし家族で住むのならともかく独り暮らしの場合、特に独身女性の場合には「安全」についても考える必要がある。

セキュリティーのためだけに今から引越しを考える、というのはさすがに(特殊事例をのぞけば)考えが極端すぎる。しかしもし今だにまともな防犯対策をした覚えがないのなら、もう一度自宅の安全について考え、できるところから備えてみてはいかがだろうか。

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