働く女性が今一番求めているもの、それは「愛」でも「お金」でも「仕事」でもなく……
2008年03月27日 08:00
【長瀬産業(8012)】の子会社であるナガセビューティケアは3月26日、首都圏の働く女性を対象にした「ワーク・ライフ・バランス」に関する意識調査結果を発表した。それによると、働く女性が今一番求めているものは、お金でも異性でも働き甲斐でもなく、「睡眠」であることが明らかになった。調査結果からは現在睡眠不足気味であることや、睡眠が足りないことによってさまざまな影響が生じている結果も出ており、働く女性にとって「睡眠」は切実な問題であることがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は1月21日から24日の間、首都圏(東京神奈川埼玉千葉)に住む20~50歳代の働く女性を対象にネット経由で行なわれたもので、有効回答数は614人。年齢階層比は10歳毎の区切りでほぼ均等割り当て。
働く女性はどうしても仕事に時間を割きがち。その他の行動に時間を割り当てることで、息抜きや自己の確認を求める。それではどんなことについて「なるべく時間をとろうと心がけているか」。ダントツで多いのは「睡眠」だった。
どんなことに対してなるべく時間をとろうと心がけているか
実に7割近くの人が「睡眠」と答えている。趣味や勉強・習い事、運動などもそれなりにあるが、ダブルスコアどころかトリプルスコアに近い形で第二位以降を引き離している。「睡眠」の支持率は各年齢層別に見ても圧倒的で、特に仕事の負荷が増え経験やノウハウとのバランスが取れにくくなる30代に多く見える。
また、生活のリズムが崩れるなどしてストレスがたまった場合どうするか。安直な想像だと「買い物」「食事」などのキーワードが頭に思い浮かぶが、ここでももっとも多い回答数を示したのは「睡眠」だった。
生活リズムが崩れることで生じたストレスをどのように解消しているか
「生活のリズムが崩れた場合」とある程度条件を絞っているとはいえ、ストレス解消の手段としても「睡眠をとりたい」というニーズが多いのは、ある意味驚きといえる。とはいえ、生活リズムが崩れるというストレスの原因の大部分は「睡眠」にあり、その原因を取り除くしか根本的な解決法は見つからないと考えれば、至極同然といえよう。
それでは「仮に1日にあと1時間あったら何をしたいか」という設問をし、働く女性が純粋に時間的な面で何を求めているのかを探ってみたところ、やはりこちらも「睡眠」だった。
1日にあと1時間あったら何をしたいか
いかに切実に「眠りたい」と考えているのが分かる。
・ストレス解消に役立つ
・1時間余計にあったら割り当てたい
・生活リズムの乱れに影響がある
→すべて「睡眠」が関与
発表資料に目を通すと、今回取り上げた「働く女性はとにかく寝たい、睡眠をとりたい」原因が睡眠不足にあり、その睡眠不足は「仕事の忙しさ」を起因としていることが分かる。勤務時間そのものだけでなく通勤や家事、その他女性ならではの時間(メイクや肌の手入れ)を含めると、睡眠時間は自ずから削らざるを得ないのも納得せざるを得ない。
ちなみに日本の働く女性の平均睡眠時間は6.0時間。通常の女性の平均時間7.33時間や世界の先進諸国の平均8時間以上と比べ、1時間~2時間も短い結果が出ている。この睡眠時間の短さが生活リズムの乱れ、そして体調不良やストレスの元となり、さらには仕事や家事にまで影響を及ぼすようになるようすが資料から見て取れる。またストレスのあまり、「うつ」の初期症状を見せるデータも見え隠れしているのが気になるところ。
「仕事の時間を減らしてその分睡眠時間に」と言う事はたやすいが、現状ではそれも難しいのだろう。となれば、あとは仕事以外の時間を工夫するしかない。独身女性の場合には仕方がないものの、既婚女性の場合には家族の人たちが手助けをすることで、少しかもしれないが働く女性の時間の余裕を増やすことが出来る。
家計を支え、自宅の家事をも支える多くの働く女性たちに、ほんの10分でも睡眠時間を増やせるよう、小さな手伝いからはじめるなどして、手を差し伸べてみてはいかがだろうか。
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