売り超し額は史上二番目の大きさ、9117億3174万1000円を記録…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、四週連続の売り超しに(2008/03/22)

2008年03月22日 12:00

株式イメージ東京証券取引所は3月21日、2008年3月10日から3月14日(3月第2週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は6兆8691億0019万9000円なのに対し、買い総額は5兆9573億6845万8000円となり、差し引き9117億3174万1000円の売り超しとなった。四週前に外国人投資家は今年に入って初めての買い超しに転じたが、わずか一週で再び売り超しに戻ってしまい、今週もなお継続して売り超し状態にあることが分かる。また別記事で詳細をお伝えするが、売り超し額は史上二番目の大きさを記録した。なお他の3部門はすべて買い超し状態が続いている(【最新発表リリース、PDF】)。

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3月10日から3月14日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……8490億5452万2000円/1兆1044億0689万8000円(2553億5237万6000円買超)
・個人……1兆5552億2739万7000円/1兆6684億9738万1000円(1132億6998万4000円買超)
・外国人……6兆8691億0019万9000円/5兆9573億6845万8000円(9117億3174万1000円売超)
・証券会社……1307億9426万5000円/1456億3312万1000円(148億3885万6000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

1月7日~11日……241億5504万4000円売超
1月15日~19日……1595億5362万7000円売超
1月21日~25日……1774億3684万1000円売超
1月28日~2月1日……3913億2645万0000円売超
2月4日~8日……41億4202万3000円売超
2月12日~15日……1302億9680万9000円買超
2月18日~22日……975億8008万8000円売超
2月25日~29日……555億6150万2000円売超
3月3日~7日……2698億4163万6000円売超
3月10日~14日……9117億3174万1000円売超


結局今年に入ってから外国人投資家はほぼ売り一色の状況にあり、この傾向はさらに継続する様相を見せている。今回計測週は前半がもみ合いつつもやや上げたものの水曜日には日経平均株価が天井感を見せるような十字線を見せ、その後木曜日・金曜日とかけて大きく下落を続け、翌週月曜の直近最安値へとつながる動きを見せている。このような状況下で外国人投資家が大きく売り超しているということ(特に外国人保有比率が高い銘柄に大きな下げが見られる)は、ひとえに「換金売り」の可能性を示唆している。また、今週の売り超し額の大きさは、外国人投資家が「本気」どころか「やる気」であることもつかみ取れる。

次回計測週、つまり今週は月曜日に大きく下げて阿鼻叫喚の様相を見せた後、祝日をはさんでやや値を戻す形で推移している。ただし出来高は全般的に少なく、取引そのものが閑散としているようにも見える。年度末をひかえ、さまざまな思惑が交差する市場展開において、外国人投資家がどのような動きを見せるのか。来週以降も注意したいところだ。

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