ミクシィ、修正規約を公開・「著作権はユーザーに帰属」を明記

2008年03月20日 08:00

mixiイメージ【ミクシィ(2121)】は3月19日、同社が運営しているSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の【mixi】において4月1日から適用予定の新規約の条文を一部修正することを発表した。これまでの修正案では利用者の日記などをミクシィ側が無断で出版などに用いることができるようにも解釈できる内容だったため多くの反響を呼び、今回の修正となった。修正案では「日記等の情報の権利(著作権および著作者人格権等の周辺権利)は、創作したユーザーに帰属します」など日記の著作権がユーザーに帰属することを明記している。

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利用規約変更案新旧対照表
利用規約変更案新旧対照表

修正後の新規約では著作権・著作人格権の帰属明記以外にも、

・日記などの情報は本サービスの円滑な提供、弊社システムの構築、改良、メンテナンスに必要な範囲内で、使用することができるものとする
・「ユーザーはミクシィに対して著作者人格権を行使しないものとします」の項目を削除(日記などの情報を使用するにあたっては、情報の一部又は氏名表示を省略することができるものとする、に変更)
・日記などの情報を使用するにあたっては、ユーザーが設定している情報の公開の範囲を超える形ではこれを使用しない
・ミクシィが閲覧などの同意を利用者に求める場合のタイムリミットを2日から7日に。但し書きとして「緊急止むを得ない場合をのぞく」を追加


などの変更点が見られる。

先に【mixiの規約改定、問題部分修正の動き】でも報じたように、今回の規約改正の動きでは「自分の日記をミクシィ側が勝手に書籍化や公開ライブラリ化するのでは」「利用者間のメール(メッセージ)が許可無く第三者に公開されてしまうかも」という懸念が広がった。部局側ではすぐにそのような意図はないという見解を発していたが、今回文面の形で明記されることになった。

ただし【mixiの規約改定は「銭湯のガラス張り」化、かも】で指摘したようにSNSとしての「mixi」の根本的な問題「規模が大きくなればなるほどSNSとしての特性は薄れる」という点の解決には至っていない。今回の規約改正問題にもあるように、慎重に行動を起こさねば既存利用者の反発を受けることは必至。

mixi側が今後どのような「内包する矛盾問題」を解決する手立てを見出し、それを実行に移していくかに注目が集まるところだ。そしてもしそれを解決する手法を見つけることができれば、コミュニティサービスとしてのmixiの天下はさらにゆるぎないものとなるだろう。


(最終更新:2013/08/10)

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