「かんたん」と「らくらく」がうり二つ!? ドコモと富士通がソフトバンクモバイルに販売差し止め仮処分申請

2008年03月18日 08:00

モバイルイメージ【NTTドコモ(9437)】【富士通(6702)】は3月17日、【ソフトバンクモバイル(9984)】【東芝(6502)】に対し、不正競争防止法に基づき、ソフトバンクモバイルが3月8日に発売した端末【かんたん携帯 SoftBank 821T】が、ドコモの「らくらくホン」シリーズのうち富士通製端末(【らくらくホンIII】)ととても良く似ているとして、製造、販売などの差止めを求めて、東京地方裁判所に仮処分命令の申立をしたことを発表した(【発表リリース】)。

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今回「似ている」と指摘された「かんたん携帯 SoftBank 821T」(左)と「らくらくホンIII」(右)
今回「似ている」と指摘された「かんたん携帯 SoftBank 821T」(左)と「らくらくホンIII」(右)

「らくらくホン」は、「しんせつ」、「かんたん」、「見やすい」、「あんしん」をキーワードに、主に中堅層・シニア層向けに開発された機種。ボタンの配置や十字キーなどインターフェイスに配慮すると共に、メールの音声認識機能も備えるなど、特に「優しくて易しい」携帯電話がコンセプトの機種となっている。

NTTドコモ及び富士通側の主張によれば、とりわけボタンの構成、ユーザーの入力機能において、両方の端末は極めて似ているとのこと。そのために、「表示などで消費者に商品を混同させる行為」を禁じている不正競争防止法2条1項1号に基づき、今回東京地裁への申し立てを行った。

今件に関しドコモ側では記者会見を行なっており、【取材報道(マイコミジャーナル)】によれば訴えの申し立ての前にソフトバンクモバイルなどに対して警告をしたものの、満足する回答が得られなかったとしている。一方訴えを受けたソフトバンクや東芝からは正式なリリースは出ていないものの、「詳しい申し立ての内容は見ていないが、821Tとらくらくホンは別の製品だと認識している。今後、申し立ての内容を見ながら、東芝と協議して反論していく」とコメントしており、東芝の反応次第ではあるものの全面的に争う構えを示している。

ちなみにドコモ側の「らくらくホンIII」の発売は2006年9月。「かんたん携帯 821T」は2008年の3月。「真似をされた」とするドコモ側の方が2年近く早い。同じ顧客層を対象とし、同じようなコンセプトで同じ「携帯電話」を作れば、似たようなデザインになってしまう可能性はゼロとはいえない。とはいえ両者を比較すると「ウリ二つだ!」というドコモの主張も分からなくはない。司法がどのような判断を下すのか、注目したいところだ。

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