検索すると横に出る広告、役に立ってます!?

2008年03月17日 06:30

インターネットイメージインターネットコムとJR東海エクスプレスサーチは3月14日、ウェブ検索の際に表示される検索連動型広告に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると利用者の半数以上がこのタイプの広告を「役立つ」と感じていることが明らかになった。広告技術の一つとして歴史はまだ浅い手法ではあるが、利用者には「単なる広告」ではなく「役立つコンテンツにもなりうる広告」としての認識が高まりつつあるようだ(【発表ページ】)。

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今調査は20~60代までの給与所得者330人を対象にしたもので、男女比は53.3対46.7。年齢構成比は30代37.6%、40代25.8%など。回答者数がやや少なめなのでデータが実情からぶれを生じている可能性がある。

「検索連動型広告」とは「リスティング広告」とも呼ばれ、検索エンジンサイトで検索された言葉に関連した広告を、検索結果のページに表示するインターネット広告のことを指す。要は広告主側が検索結果に割り込んでくる・立候補する形でコンテンツをカバーする役割も果たす広告といえる。

「検索連動型広告」(ヤフーの場合)
「検索連動型広告」(ヤフーの場合)

このような「検索連動型広告」について、クリックしたことがあるかを尋ねたところ、6割以上が「ある」と答えている。

「検索連動型広告」をクリックしたことがあるか。
「検索連動型広告」をクリックしたことがあるか。

さすがに広告部分を広告と思わず、純粋な検索結果と思っていた人はほとんどいなかった。ということは、「ある」と答えた6割以上は何らかの形で「広告だ」と認識した上で、検索した言葉に連動する広告内容を「見てみたい」と思い、その先にあるページを確認するためにクリックしたことになる。

いわば「広告でありながら検索エンジンの機能の一つ'入力した言葉に関連深いサイトを表示する'を補完する」機能にもなる「検索連動型広告」。これを役立っているかどうかと尋ねたところ、半数以上が何らかの形で「役立つ」と肯定的な意見を持っていた。

「検索連動型広告」は役立っているか
「検索連動型広告」は役立っているか

「あってもなくても良い」という中立派は約4割、否定派は1割弱にしか過ぎなかった。このデータから見る限り「検索連動型広告」は単なる広告以上に役立つ機能・サービスとしてのポジションを確保しているようである。


検索エンジンの中には「検索連動型広告」に過大な期待を求め、純粋な検索結果と広告の立場が逆転しているような表示をするところもある。そのような表示方法は本末転倒となってしまい、利用者も使いづらさを感じるため、集客どころか客離れという逆効果をもたらしてしまう。中長期的には自然淘汰されることだろう。

検索をするという利用者側の行動(検索をする)が、どのような思考に基づくものなのか(検索する言葉について知りたい)、それを考えた上で何を提供すれば喜ばれるのか(対象の言葉に関連するコンテンツを表示)、さらにそれをビジネスに結び付けられないか(関連する広告もコンテンツとして提供する)。このように考えると「検索連動型広告」も、従来のビジネスと同じく「相手の立場にたって物事を考え、既存の物事と結びつけてビジネスを発案する」という発想法から生まれたことが分かる。

検索した言葉と広告内容との一致性、便宜性の向上には管理側の厳しいチェックが求められる。それが行なわれている限りにおいて、「検索連動型広告」は検索利用者にも広告主にも、そして検索エンジンサイトにも役立つ機能・広告の立場でい続けられることだろう。

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