今調査は3月3日から4日、インターネット経由で20歳以上の主婦に対して行なわれたもので、有効回答数は300人。年齢階層は20代・30代・40代・50歳以上で均等割り当て。回答数がやや少なめのため、世間の実情とはぶれが生じている可能性がある。

●操作性は「ナショナル」がトップ

まず最初に「利用したことがある家電メーカー」について、そしてそのメーカーの中で「操作性が高い(使いやすい)製品を提供しているメーカー」に関してそれぞれ複数回答でたずねたところ、利用した・操作性共に「ナショナル(松下電器)」がトップについた。

「利用したことがある家電メーカー」「操作性が高い(使いやすい)製品を提供しているメーカー」

表上の一番右の「割合」は「利用経験者」に占める「操作性が高い製品」の回答。「現場の生の声」であることを考えると、「ナショナル」の54％という数字は極めて高く、多くの人に支持されていることが分かる。逆にサンヨーの場合は利用者が全体の7割超であるにも関わらず、操作性の高さはほとんど評価されていないことになる。

●「デザインが良い」はナショナルとシャープが人気を二分

それでは使い勝手ではなく見た目、つまりデザインの良さについてはどのメーカーが支持を集めているのだろうか。

デザインが良いと思う家電メーカー

第一位と第二位を【シャープ(6753)】とナショナルが独占している形。20代と50歳以上はシャープ、30代・40代はナショナルがトップについている。ただし各年齢層の集計数は75人でしかなく、ナショナルとシャープの得票差は多くても5票程度であることを考えると、ほぼ誤差の範囲ともいえる。むしろ年齢の垣根を越えて、デザイン面ではシャープとナショナルが支持を集めているという表現の方が良いだろう。実際、第三位以降はこの2社から大きく水をあけられている形になっている。

【松下電器産業株式会社、社名をパナソニック株式会社に変更・ブランドもPanasonicに統一】でお伝えしているように、松下側では国際化などの理由から「ナショナル」のブランドを「パナソニック」に統合する予定。世界に市場を展開する観点からすれば日本国内色の強い「ナショナル」を残すのは、経営資源の無駄使いと判断されたのも致し方あるまい。

とはいえ、国内ではいまだに「パナソニック」信仰が強いのも明らか。合理化、効率化だけで物事を決めてしまい、直接目には見えない部分で損をしてしまう結果となってしまうかもしれない。松下電器には新生「パナソニック」が早期に現行の「ナショナル」以上のブランド力を確保できるよう、アピールやその名前のブランド力を裏付けるだけの新商品を世に送り出してほしいものだ。

(最終更新:2013/08/10)