食用油の廃油でバスを運行・JR東日本がバイオディーゼル燃料の実証実験

2008年03月06日 07:00

バイオエタノールイメージ【JR東日本(9020)】などは3月4日、環境への取り組みの一環として、福島県にある白河市循環バスを利用して、「バイオディーゼル燃料の実証実験」を5日から開始すると発表した。東京・池袋にあるホテルメトロポリタンで生み出される廃油を元に精製した燃料を従来の軽油代わりに使い、リサイクルなどの実証実験を行なおうというもの(【発表リリース、PDF】)。

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リリースによれば今回の実験は、JR東日本グループの環境への取り組みの一環として行なうもの。実験期間は5日から2週間程度。平日のみ運行される新白河駅先回りの「白河市循環バス」の車両に、東京・池袋のホテルメトロポリタンから排出される廃油を元に精製したバイオディーゼル燃料を利用。廃食用油のリサイクルや、二酸化炭素削減、化石燃料の使用抑制の取り組みを試みる。

実験が行なわれる白河市循環バス
実験が行なわれる白河市循環バス

原油高騰の傾向は留まるところを知らず、最近では我先に廃油を確保しようとする企業の動きが随所で見られるという。精製や運搬、利用器具の整備などの手間や経費を考慮しても、廃油を用いることのコスト的な問題がクリアできるほど、石油(ガソリンや重油、軽油など)が値上がりをしているのが最大の原因。

いわば原油の高騰がリサイクルやバイオエタノールなど他エネルギーの開発を後押しするという皮肉な結果といえる。今回のJR東日本の動きもその流れの一つといえよう。願わくばこのような流れに伴う実証実験の結果は押し並べて公開し、情報を共有し、よりよい方法への模索の糧となるよう、各社が心がけてほしいものだ。


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