セブンイレブンで後払い式「クイックペイ」4月7日から導入開始

2008年03月29日 12:00

セブン-イレブン店舗店頭貼付ステッカーイメージ【セブンアンドアイ・ホールディングス(3382)】は3月27日、傘下のコンビニ「セブン・イレブン」の全店舗1万2034点において、後払い方式の非接触IC決済サービス(電子マネー)「クイックペイ(QUICPay)」の取り扱いを4月7日から開始すると発表した。すでにセブン・イレブンでは去年から独自の先払い方式による電子マネー「nanaco(ナナコ)」を導入しており、支払方法を多様化することでお客の使いやすさを高めることが狙い(【発表リリース、PDF】)。

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「クイックペイ」とは後払い方式の少額決済サービス。事前にチャージ(必要金額をカードなどにデータとして転送しておく・「貯金しておく」「振り込んでおく」)する必要がなく、クレジットカードを事前に登録することで、使用した分だけクレジットカードから請求されることになる。また、クレジットカード会社側のポイントやマイルなどの特典も受けられる。セブン・イレブン側では当初去年の夏からクイックペイを導入する予定だったが、管理方法の整備などで4月まで延期することになった。

アイワイカードイメージなお「nanacoカード」にはあらかじめクイックペイ機能が搭載されており、4月18日からはnanacoカードでクイックペイも使えるようにする登録が可能となる。ただし同社グループのクレジットカード「アイワイカード」でのみの利用可能で、現状では他社クレジットカードを(nanacoカード上でクイックペイを使うために)用いることはできない。

電子マネー戦略は
「ポイント特典勧誘」から
「選択肢の拡充と顧客囲い込み」に

携帯電話の普及と共に電子マネーの利用頻度も高まって来たが、顧客獲得のために行なわれたマイルや各種ポイントなどの「サービスポイント付与競争」は終焉を迎えつつある。競争そのものの激化で採算が取れなくなりつつあるのと共に、会計制度の改定でポイントも「発生しうる費用」として引当金を求められるようになり、各企業に会計上大きな負担が生じるようになったからだ。

今回のセブンイレブンにおける「クイックペイ」の導入や「nancoカード上でのクイックペイは'自グループのクレジットカード'のみ利用可能」という姿勢に見られるように、今後各電子マネー発行企業側は「ポイントの乱発」から「選択肢の拡充と顧客囲い込み」に戦略の重点を移しつつあると見てよいだろう。

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