「防災の達人」シリーズは実践的防災・危機管理の第一人者である防災システム研究所の山村武彦氏の監修のもとに開発された災害対策用品。第一弾は2007年8月に発売されている。セット用品としては会社から自宅に徒歩で帰宅するのをサポートする用品が詰まっている「帰宅支援タイプ」、逆に役員などが会社に緊急召集された時の「緊急参集タイプ」、非常用品袋として使うことになる「デスクサイドタイプ」「モバイルタイプ」などが用意されている。また単品でも非常食セットや長期保存水、非常用トイレなど、かゆいところに手が届く品揃えとなっている。

今回発表された第二弾では、どちらかといえば第一弾ではサポートし切れなかった範囲、つまり「間接的な被害への備え」「直接大きな影響を被った人たちを手助けする立場の人」向けのセットとなっている。

概要的には次の通り。

●チャック式防水袋
水害やスプリンクラーの水から重要書類を守るためのチャック式保存袋。

救急用品セット
(多人数タイプ)

●救急用品セット
応急手当に役立つアイテムをセットに。二次被害防止のため、マスクや消毒液なども装備。小規模事業所や家庭向けの少人数タイプと、大手企業や対策本部向けの多人数タイプの2種類を用意。
[梱包品(共通)]
ハサミ・ビニール袋・防災虎の巻・マスク・伝言ラベル・傷病者情報伝達カード・清浄綿・応急処置ハンドブック・救急絆創膏・三角巾・包帯・ガーゼ・サージカルテープ・脱脂綿・消毒液・綿棒・体温計・とげ抜き・手指消毒液
[梱包品(多人数タイプのみ)]
セーフティライト・ブランケット・ゴム手袋・医療用絆創膏・駆血帯・副木

●非常用品セット
避難生活サポート用品。被災地では手に入りにくい生活必需品をセット。納められているケースは中身を出すことで配給物資運搬用のトレーとしても使える。
[梱包品]
救急絆創膏・ウエットタオル・マスク・アイマスク・耳栓・レジャーシート・ポケットティッシュ・簡易食器セット・ラップ・ビニール袋・ゴミ袋・防災虎の巻・伝言ラベル・軍手・サブバッグ

個人ベースではなかなか揃えにくい類のものだが、企業や事業グループ、部局単位でこれら「もしもの時のための備え」が求められることもあるだろう。その際にわざわざ自前でチェックリストを作るのも一つの考えだが、このようにあらかじめプロが選定してあるセットを利用するのも選択肢としてはアリだろう。

一部の地域では「防災袋」の装備を義務付けているところもある。それらと併用する形で、このような備品を用意することで安心度は増すに違いない。