「そのまんま利用OK」宮崎県知事 イラスト使用容認
2008年02月19日 08:00
宮崎県知事に東国原氏(芸名:そのまんま東)が当選してから、数多くの宮崎県産商品に同知事のイラストが使われている。独特のおでこや黄色いジャケットなどで描かれた知事のイラストは、今や「宮崎県のシンボルマーク」的な扱いをされているのがスーパーやコンビニの商品群を見ても分かる。この「東国原知事のイラスト使用」について本人の東国原知事は2月18日定例記者会見の中で「自由に使うことが宮崎県全体にはプラスとなる」として、「当面」などの制限つきながら使用を自由に認める考えを明らかにした(【記者会見データページ】)。
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現在宮崎県産の商品に東国原知事、あるいはそのように見えるイラストを添付して販売する場合、特に制限はなく、許可制でもない(厳密には肖像権などの問題もあるのだろうが)。しかし昨年「地鶏」と偽ったブロイラー商品にも使われていたことから、「イラストを使うと県が推奨した商品と誤解されるのではないか」という指摘があった。
そこで宮崎県では1月24日から2月5日までの間、県内外から意見を募集したところ、103件の意見が寄せられた。肯定的な意見が多かったことから、次のような方策を取ることに決定したという。
1.利用についてはこれまで「当面」ではあるが通り自由利用。ただし不正・悪質な用法については迅速に対応。
県産品の売り上げアップや県全体のイメージアップに大きく貢献し、イラストを使用している企業からも、イラストに対する強い期待があることから。自由な使用が宮崎県全体にとってプラスになると考えた。
2.しかし今後県や県産品の信頼をいちじるしく損なうような事態になった場合、あるいは公職選挙法に抵触する場合には、使用を全面禁止することもやむを得ない。
そしてこの対応に基づき、次のような姿勢で臨むことを決めたという。
1..各方面で「イラストが掲載されている商品は'県が品質などを保証・推奨しているものではない'」ことを繰り返し周知していく。
2.イラストを使用する企業には引き続き品質管理の徹底を呼びかける。
3.問題事案が発生すれば関連法令に照らし合わせ(県として)専門家と相談しながら速やかに抗議や使用差し止めなどの措置を取る。
4.問題のある使用方法を速やかにチェックするため県の「秘書広報課」に連絡窓口の設置する。
さらに繰り返す形で「県産品のアピールにプラスとなるものであるから肖像権などについては問題視はしてこなかったが、それぞれの商品の推奨・品質保証をしているわけではない。それらは本来それぞれの商品の企業自身の問題である。そのような企業倫理・責任を持てるところにのみ使ってほしい」とし、各企業に宮崎県産の名に恥じない商品の展開を求めている。
今件については多種多様な意見があると思われるが、知事本人のタレント性(元々「タレント」とは「才能」を意味する)を最大限に活用し、県に貢献しているという観点では大いに評価すべきだろう。まさに言葉通り「身を削って」県に尽くしているのだから。ただし知事自身も注意しているように、今後何らかの問題が発生して使用が禁止されたり、知事が退任する・選挙が行なわれるなどで使えなくなった時に生じうる「損失」について十分考慮した上で、各企業は使用を求められることだろう。
(最終更新:2013/08/30)
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