「『好きです』と アドレス間違え 母さんに」第21回サラリーマン川柳コンクールノミネート100句発表
2008年02月05日 08:00
第一生命は2月4日、第21回目となるサラリーマンなどの哀愁漂う川柳を募集する「サラリーマン川柳コンクール」のノミネート作品100句を発表した(【発表ページ】)。応募作品は2万2245句におよび、ノミネート確率は0.45%という非常に高倍率なコンクールとなった。
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今回のノミネート作品100句に対して投票が3月14日まで行われ、ベスト10が5月上旬に発表されることになる。また、投票者の中から抽選で500名に前回のコンクールでの応募作品を収録した単行本「サラ川傑作選 ななふしぎ」が500人、「伊武雅刀が詠む『サラ川』傑作集CD」が4500人に当たる。
上記ページには過去の優秀作品もあわせて掲載されているが、それを見ると時代の流れがよくわかって面白い。例えば「ファジー」という言葉が流行った直後には「上ファジー 下デジタルで 我なやむ」が、携帯電話の着メロが普及しだしたころには「ゆるせない 課長と着メロ 同じだ」など、当時を思い出して吹き出してしまいかねないものもある。去年は「脳トレ」ブームだったこともあり、第一位には「脳年齢 年金すでに もらえます」と今年の「年金問題が発覚して、安心な年金生活どころじゃない」状況を考えると二重に笑えないような作品がついている。
今回ノミネートされた100句すべてを掲載するのは物理的にもその他の理由でも無理なので、いくつか気になるもの(当サイトの記事テーマとそれとなく関連しそうなもの)をピックアップしてみよう。
「歳の瀬に 値上げ値上げで 音をあげる」(宮澤 渋茶)
「原油高 この日のために 脂肪ため」(心配性)
「安い値の ガソリン探し 遠出する」(元ぐうたらママ)
「貼り替えは 昔障子で 今、日付け」(大掃除ママさん)
「へそくりを 内部告発 する息子」(バレたママ)
「夢に見た 年金生活 今悪夢」(老後生活)
「国民の 年金、損なの 関係ねえ」(官僚)
昨年のトップでは先に説明したように、ゲームと絡めて年金を楽しく描いたものがトップについたが、今年はその年金ですらデータの不備問題などが発覚して安心してもらえるかどうか分からないといった、国民全体に広がる「年金不信」「不安」を表す歌がいくつか目に留まる。また、物価高の問題や内部告発、食品偽装など、世情を反映してやや暗めの作品が多いのが気になる。一方で温暖化を明るく描いたもの(「温暖化 おなかの肉は 段々化」)や、ハンカチ王子と花粉症をかけた「花粉症 ボクはハナカミ 王子です」や誤送信メールを描いた「『好きです』と アドレス間違え 母さんに」など、センスある内容に思わず笑いがこぼれるようなものも。
今回も実に多彩なテーマを面白おかしく描写しているサラリーマン川柳たち。どの句が優秀作として最終選考作品に選ばれるのか、結果発表が楽しみだ。
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