4割強が「今でもスーファミ持ってます」・壮年や女性に人気のDS……昨今のゲーム機事情

2008年02月07日 19:35

ゲームイメージ【オリコン(4800)】が2月7日に発表した調査結果によると、昨年10月の時点でもっとも普及率の高いゲーム機(携帯・据え置き両方)は「プレイステーション2」で6割を超えていることが明らかになった。また、1990年に発売されてからすでに20年近くが経過しているスーパーファミコンの所有率も4割超という、驚異的な数字を示していた。一方で、DSと共に売行き快調の報が相次いでいる[任天堂(7974)]の据え置き型ゲーム機Wiiは2割にも満たないという結果が出ている(【発表リリース】)。

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今調査は2007年10月26日から10月30日、同社のインターネットリサーチモニター計1000人(10代・20代・30代・40代の男女それぞれ125人、計125×4×2=1000人)に対して行なわれたもの。50代以上を対象にしていないことや、オリコンという音楽・芸能に明るい人が興味を持つ会社のリサーチモニターによる結果であることを考慮してデータを見る必要がある。

全体の順位概要などは次の通り。詳細や詳しい保有比率は元のリリースを参照のこと。

■現在所有しているゲーム機

1.プレイステーション2
2.ニンテンドーDS
3.スーパーファミコン
4.プレイステーション
7.ファミコリーコンピューター
9.プレイステーションポータブル
10.Wii


男女別・年齢層別の部分にも当てはまるのだが、設問の「所有している」が「単に持っているだけでホコリをかぶっている」のか「時々電源を入れて遊んでいる」のか「しょっちゅう遊んでいる」のかの区別がつかない。押入れの中にしまいこんで事実上封印したゲーム機でも、「所有している」ゲーム機には違いないからだ。

「所有」と「稼動」は別物

・「所有」していても
使わない人も入っている??
・それでもスーファミと
ファミコンの所有率は高い

稼働率を考えるとファミリーコンピューターやスーパーファミコンの順位・率(それぞれ28.3%、42.5%)は高すぎる気がする。それに任天堂では昨年10月末日でスーパーファミコンなどの公式修理のサポートを終了しているため(Wiiの配信サービス「バーチャルコンソール」でスーパーファミコンなどのゲームが遊べるから)、いまだに稼動品を持っているコレクターが、壊れるリスクを負ってまでプレイするとは想像しにくい。

以上の理由から話半分だとしても、スーパーファミコンやファミリーコンピューターがそれぞれ3割弱・4割強の保有率を有しているのは驚くべき話に違いない。物持ちが良い云々の話ではなく、良いゲーム(とそれを動かすハード)は時間が経過しても風化する事はない、という証しといえよう。

男女別・年齢層別に見てみると、面白い傾向が見られる。ざっと挙げていくと

・女性はDSで6割強、男性はプレイステーション2の人気が高く7割に達する
・20代以上になるとスーパーファミコンがトップ3にランクインしている
・40代ではDSがトップで6割近く


このような結果が出ている。

特に注目したいのが、他の年齢層と比べるとゲームとの縁が薄そうな40代、そして男女別で考えると男性よりもゲームにはあまり興味がなさそうな女性にDSが高い評価を受けていること。

・ソフトのジャンルが幅広い
・操作が簡単、持ち運びOK

老若男女を問わず
DSが支持される理由

これは『脳トレ』(『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』>)シリーズにはじまる「ゲーム要素を持つ一般知的ソフト」や<『しゃべる!DSお料理ナビ』に代表される料理レシピを提供するソフトなど「便利ツール的ソフト」が数多く発売され、DSが「ゲーム機」としてではなく「便利ツールのプラットフォーム」として認識されていることがもっとも大きな理由として挙げられよう。

提供されるソフトの幅が広いため、まさに言葉通り「老若男女」に対して門戸を開いた、誰もが楽しめるハードとして認められ、実績をつけつつあるわけだ。また、持ち運び可能で操作もシンプルであることも、DSのハードルを低くした大きな要因といえよう。もっともコアゲームユーザーの多さもあり、現在では「全体としても所有ゲーム機ランキング」ではプレイステーション2に水をあけられているが……。

DSと同じようなポジションにあるのが、据え置き型ゲーム機のWii。【任天堂が第3四半期決算など発表、通期売上は前期比68.6%増の見込みへ上方修正・Wiiも2000万台突破】にもあるように最新のデータでは日本国内だけでも500万台近く売れている。この時点で普及率は全体で10位の16.4%に過ぎない。しかし(ハードの操作性などの点でやや難易度が高いが)DSと似たようなメリット(特に老若男女を対象にしたソフトが多く、ソフト面での入り口が広い)を多く持つWiiのことであるから、今後ヒット作品が出るに従いますます普及度が高まることは必至。

今年末までは改良版の発売はあっても、次世代ゲーム機の登場は考えにくい。来年の今頃再び発表されるであろう同様の主旨によるアンケート調査結果で、どのような結果が出るのか今から楽しみだ。


(最終更新:2013/09/07)

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