2007年の広告費は7兆0191億円、インターネット広告は2割超の成長率・6000億円を突破
2008年02月21日 08:00
[電通(4324)]は2月20日、日本国内における広告費に関する調査・推定結果【2007年日本の広告費(PDF)】を発表した。それによると2007年の広告費そのものは7兆0191億円となり、前年比で1.1%の増加になった。伸び率はやや前年より落ちたものの、4年連続の増加となる。またインターネットの広告費が24.4%のプラスと大きく躍進し、全体に占める割合において雑誌を超え、部門別では「テレビ」「新聞」「折り込みチラシ」に続く第四位のポジションに位置することになった。
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全体の広告費は2003年の金融危機時代を経てデジタル系分野の普及などが後押しする形で増加を続け、4年連続しての伸びを見せている。しかしトップを行く「テレビ」「新聞」が大きく額を減らし、「マスコミ四媒体」と呼ばれるテレビ・新聞・ラジオ・テレビは緩やかな減少を見せている。
一方でインターネット広告費やフリーペーパー・フリーマガジンは媒体の普及や成長の余地が大きいことから飛躍的な増加を見せ、広告費全体を押し上げる主要因となっている。特にインターネットについては今回媒体別の調査範囲をさかのぼって見直し計算をしなおしたところ、2006年の時点ですでに雑誌を上回っていたことが明らかになっている(2006年時点で雑誌は4777億円、インターネットは4826億円)。
主要媒体の2007年における広告費は次の通り。
■マスコミ四媒体……3兆5699億円(-2.6%)
・テレビ……1兆9981億円(-0.9%)
・新聞……9462億円(-5.2%)
・雑誌……4585億円(-4.0%)
・ラジオ……1671億円(-4.2%)
インターネット広告……6003億円(+24.4%)
フリーペーパー、フリーマガジン……4537億円(+3.1%)
※()は前年比
新聞や雑誌の落ち込みが目立つがこれについてレポートでは、雑誌は「休刊誌の増加」と「番組・都市型情報誌」「パソコン誌」の減少、新聞は前年の「ワールドカップ」「ナンバーポータビリティ」関係の広告がなくなったことによる反動に加え、自動車や消費者金融関連広告の減少による影響が大きいとコメントしている。
なお電通では2008年の広告費は全体として前年比1.7%プラスの7兆1354億円となると見ているが、2007年に引き続きマスコミ四媒体の広告費減少やインターネット広告費の伸長を予測している。
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