1月度のコンビニ売上高は天候不順で客足も遠のき客単価も減少、既存店は1.6%のマイナス

2008年02月21日 12:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は2月20日、2008年1月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると既存店ベースの来店客数・客単価(平均購入額)共に伸び悩み、結果として既存店売上高も4か月連続して前年同月比マイナスに終わった。お弁当不調の傾向は今年に入ってからも継続中で、「お弁当不況」がコンビニにおける一大問題となりつつある(【発表リリース、PDF】)。

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今調査の概要は、月次展開一覧を収録したページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】で説明している。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は4か月連続マイナス、全店は7か月連続プラス
・全店ベース……+0.2%
・既存店ベース…-1.6%

●店舗数
・+0.4%

●来店客数:既存店は2か月連続マイナス、全店は18か月連続プラス
・全店ベース……+0.6%
・既存店ベース…-0.8%

●平均客単価:全店・既存店とも6か月連続マイナス
・全店ベース……-0.5%(622.4円)
・既存店ベース…-0.8%(634.1円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……-0.8%←お弁当不調続く
・加工食品……-0.0%
・非食品………+0.9%
・サービス……+2.4%←相変わらず堅調
・合計…………+0.2%

※既存店……1年以上営業中の店舗


先月同様昨今の傾向として「軽食部門は伸びているが食品メインのお弁当が不調」という傾向が強い。今回計測月は季節柄、そして天候不順のせいもあり中華まんやおでんが堅調だったものの、その分ソフトドリンクが軟調に終わった。

店舗数の増加や、既存店・全店の各データを見ると、「既存店の業務成績は漸次減少。それを新規展開店のスタートダッシュでカバーしている」という、ややリスクの高い状況が想定できる。また、商品単価は上昇する傾向にあるのに、平均客単価が減少する傾向も見逃せない。これはもうしばらく状況を見定める必要があるが、消費者全体として「消費を抑える傾向」がデータとして現れているのかもしれない。

先日報じられたように小麦の卸売価格が今春から大幅に引き上げられることが決まり、これに伴い関連商品の値上げも相次いで行なわれる様相を見せている。唯一気を吐くサービス分野も、コンビニ全体の売上に占める割合はわずかで、起死回生のパワーを持つにはいたらない。消費者の購買意欲がさらに減退することにでもなれば、コンビニには今後さらに厳しい時代が待っているのかもしれない。


(最終更新:2013/08/11)

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