今調査はgooリサーチと読売新聞が20歳以上の男女に向けて2007年12月中旬に実施したもので、有効回答数は1084。男女比や年齢構成比などは非公開。

複数回答で「今年海外旅行に行くとしたらどこに行きたいか」とたずねたところ、トップは「ハワイ・グアム・サイパン」で36％を占めた。

常夏のリゾート地や西洋文化のよりどころ、独特の自然が育まれた国など、定番どころの国が上位を占めている。

一方で今年8月にオリンピックが開催される中国と回答した人は6％に過ぎず、意外に盛り上がっていないのが分かる。これは具体的に「北京五輪を見に行きたいか」(「見に行く予定があるか」ではない)という設問に対し「はい」と答えた人が16％しかいなかったことからも明らか。あるいはこれから話題となるのだろうか。

日本が島国ということから、海外旅行に出かけるにはそれなりの費用が必要となる(欧米のように徒歩や自動車で他国におもむけるわけではない)。そこで海外旅行にかける予算の平均をたずねたところ、「10万円～20万円未満」の層がもっとも多く4割近くを占めた。

「10万円～20万円未満」の回答層を中心に5万円～40万円未満で全体の9割を占めている。場所にもよるのだろうが、それほど高価な海外旅行が求められているというわけでもなさそうだ。

距離・経費・時間共に手軽なことやメディアが必至にあおり立てたこともあり、中国や韓国などへの旅行がブームとなった時期があった。確かに旅行客は増えたようにも見受けられるが、憧れの場所としてのイメージは定着していないようだ。

特に中国はオリンピック開催を間近にひかえたこの時期にいたっても、旅行先の希望度が1割にも満たない状態。滅多にない国際的イベントがあるとしても、周囲環境などの話ももれ伝わっており、「テレビなどで見るのならともかく、自分が実際に足を運ぶのはちょっと……」という考えが支配的なのかもしれない。

仕事などでしばしば海外へ行く人は別にしても、多くの人にとって海外旅行はいまだに「憧れの場所」への来訪という、ビックイベントには違いない。だからこそ、従来の周囲をとりまく環境とは異なる、「ハレの世界」が求められているのだろう。