実質半日のみの計測…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、売り超しに転じる
2008年01月17日 12:00
東京証券取引所は1月16日、2008年1月4日(1月第1週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は9596億4060万8000円なのに対し、買い総額は9433億5416万0000円となり、差し引き162億8644万8000円の売り超しとなった。今回発表週は大発会のため半日分のデータしかないため参考データ程度でしかないが、それでも外国人投資家は売り超し状態に転じたことが分かる。なお他の3部門はすべて買い超し(【最新発表リリース、PDF】)。
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1月4日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……269億5508万3000円/766億1473万3000円(496億5965万0000円買超)
・個人……1650億7663万8000円/2991億6178万6000円(1340億8514万8000円買超)
・外国人……9596億4060万8000円/9433億5416万0000円(162億8644万8000円売超)
・証券会社……140億万9104万9000円/228億5821万5000円(87億6716万6000買超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この8週間における外国人投資家の動向は次の通り。
10月29日~11月2日……2381億6516万5000円買超
11月5日~9日……2264億5398万9000円売超
11月12日~16日……1965億1031万6000円売超
11月19日~22日……2439億9649万5000円売超
11月26日~30日……944億5589万8000円買超
12月3日~7日……1137億6343万3000円買超
12月10日~14日……4511億4427万9000円売超
12月17日~21日……2347億5945万2000円売超
12月25日~28日……2375億6100万4000円買超
1月4日……162億8644万8000円売超
今回発表週は大発会が金曜日だったこともあり、実質半日のみの計測となった。従って一応データは出ているが、他の週との比較はあまり意味を成さない。注意すべき点といえば、売り超し買い超しではなく、わずか半日しかなかったにも関わらず、外国人投資家の売買代金が通常週の1/2程度にまで膨らんでいること。通常の約2倍の密度で外国人投資家たちは大発会から活発に取引をしていたことになる。今年の大発会は史上最悪の下げ幅で幕を閉じたが、この下げの要因はここにあるのかもしれない。それほど換金を急いでいるのか、ポジションシフトをしているのかは不明だが、売っていることは間違いあるまい。
大発会の様子(外国人投資家の売買高が増加、相場は下落)を見ると、次週以降のデータも売り超しである可能性が高い。昨今の株価急落が世間一般に言われているように「外国人が売り、国内投資家は買いたくても買えず、値が下がるばかりなり」を原因とするのか、その一端が分かるかもしれない。
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