「積立(て)投資」とは言葉の通り、毎月定額を株式や投資信託に割り当てるタイプの金融商品。投資額が毎月同じで対象となる株式・投資信託は同じなので、対象が安い時にはたくさん、高い時には少数買い求めることができる。

例えば毎月1万円を「積立て投資」としてA株に当てるとする。1月にA株が1000円だった場合には10株購入できる。しかし6月に入りA株が下落して500円になった場合、その月は2倍の20株購入できることになる。逆に2000円の場合は半分の5株しか買えない(税金や各種手数料は考慮せずに計算)。このように毎月一定数ではなく一定額ずつ積み増していき、長期的に対象となる株式や投資信託の値上がり益を狙うのが「積立て投資」の要。

もちろん購入対象の企業や投信が「倒れて」しまったり、低迷したまま元に戻らなければ、積立てそのものが損を増幅させることにも他ならない。だからこそ、「積立て投資」では対象がいかに安定投資先を選んでいるか、分散投資などリスク回避の手法を取り入れているか、そして長期的に躍進する企業を選んでいるかが重要となる。

今回公開された「うさぎとかめ」では、「積立て投資」のメリット「安い時にはたくさん買える」などを活かした「かめくん」を相手に、ユーザーは通常の投資手法を用いた「ウサくん」になり、いかに「かめくん」以上のパフォーマンスをはじき出すかを競うことになる。具体的には「かめくん」は毎月1万円を購入、「ウサくん」は半年に1度(つまりボーナス時期)100株を購入する。

選択できる投資先は3タイプ

プレイヤーの選択は簡単。最初に投資対象を日本・海外・バランスから選んだ上で、毎月更新されるデータを見ながら半年毎に「投資する」「来月まで見送る」の選択をするだけ。後者を選んだ場合には一か月単位で問い合わせをしてくるので、タイミングを見計らって投資を行なえる。

プレイヤーのウサくんは半年に一度投資の機会が与えられる

ただし、ある回のボーナスは次のボーナスの時には購入しなければならない(数回分をまとめてつぎ込むことはできない)。また、ゲーム終了時に投資信託を購入せずに繰り越していた額は、すべて購入にあてられたものとして資産に計上される。

プレイヤーのウサくんは半年に一度投資の機会が与えられる

今ゲームに用いられている指数は実際の任意の期間のもの(ゲーム終了時に具体的期間を教えてくれる)。各市場の動向が頭に入っていれば、「この動きはあの時期のだな」と思い出し、ある程度の上げ下げを把握した上でタイミングを図ることができる。ただし実際の投資と違い、投資判断材料がチャートの値動きだけなので、普通の投資より難しいかもしれない。

「値動きが記憶にあるものなら勝ちやすくなる」のは事実だが、それは結果論に過ぎない。実際には相場動向を予想するのは大変難しいもの。投資対象次第だが「かめくん」のように毎月(あるいは一定期間ごとに)こつこつと定額を積み立てていくのも悪くない、ということがよく分かるゲームといえよう。