「ペットも家族の一員」犬や猫にも扶養手当

2008年01月06日 12:00

ペットイメージ【BBC News】などが伝えているように、動物用の医薬品メーカー【共立製薬】は昨年12月から、犬や猫を飼っている社員に対し「ペット扶養手当」を社内規定として新設、同手当の支給を開始している。金額はペット数を問わず一律月額1000円。2007年12月末には100人程度の社員が手当を受け取ったという(【ペット扶養手当施行時のプレスリリース、PDF】)。

スポンサードリンク

リリースによれば2003年には日本国内において15歳未満の子どもの数1750万人に対し犬と猫のペット数は1800万頭となり、ペット数が子どもの数を逆転。2006年にはその差が広まり、人間の子ども1700万人に対しペット数は2450万頭にまで増大。アナリストの中には「日本人は子どもを生み、育てるのをあきらめ、代わりにペットを飼う傾向を強めている」と述べる者もいるほど。また、特に高齢者層で一人暮らしをする人の中に、ペットを飼い始める人が増えているという。

共立製薬ではその事業内容のこともあり、「社員のペット扶養義務の自覚を喚起し、人と動物のよりよい共生環境の実現を目指す」ため、このペット扶養手当の制度導入を決めたという。また、「このような制度がペット業界だけでなく日本中の企業に広がる」ことを望んでいるとも述べている。現状では金額の支給のみだが、今後は飼育年数に従って表彰する制度も導入する予定とのこと。

「アレルギーを持っている人や、犬・猫好きだがマンションの規定で飼えない人、犬や猫以外のペットを飼っている人には制度が適用されないので不公平ではないか」という意見が上がってくることも想定される。そのため、頭数に応じて手当を増やしたり、額そのものを高額化することなく、今回の「一律1000円」という額に決定したとのこと(予防接種代くらいにはなるはずだ)。

動物用の医薬品メーカーならではの発想といえる、非常に興味深い制度といえよう。元記事のBBC Newsでは共立製薬側の「一人一人にはペットを飼う権利があるが、同時にペットを一生見守り育てる義務を負っている」という言葉を伝えている。

ただし、同BBCが皮肉っているように、ペットが亡くなっても「忌引き」を適用する制度はないとのことである。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ