携帯電話のデジカメ機能「300万画素以上が必要」が過半数

2008年01月12日 19:00

【Japan.Internet.com】は1月11日、携帯電話に搭載されているデジタルカメラ機能(携帯デジカメ)に関する調査結果を発表した。それによると、携帯デジカメの画素としては300万画素以上を望む人が過半数を占めていることが明らかになった。当初はおまけ的な機能として搭載されたデジタルカメラも、今や単体のデジカメに遜色ない機能が求められているのだろう。

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今調査は2007年12月20日から21日、10代から50代のネットユーザー1000人に対して行なわれたもので、男女比は50.8対49.2。年齢層分布は30代の37.4%を筆頭に40代28.8%、50代16.8%。機種比率は実際のユーザーの保有率に近くなるよう調整がしてある。

今調査では携帯電話などを買い換える際に「あった方がいいと思う機能」についても問われているが、この項目に「デジタルカメラ」が無いように、すでに「携帯電話にデジタルカメラは必ずついているもの」という認識がなされている。当初は覚え書き程度のことしかできなかった携帯デジカメも、今や百万単位の画素や手ぶれ防止機能・フラッシュなど多種多様な機能を搭載し、普通のデジタルカメラと何ら代わりの無いレベルのものが多く登場している。

さてその「携帯デジカメ」にとってもっとも気になる性能(スペック)は、どのくらいの画素(解像度)を持っているか。レンズや内部処理的な性能もあるが、単純に画素が大きいほうがキレイな画像を撮れるのはいうまでもなく、「11万画素よりは100万画素の方がいいよな」と思うのは人の常というもの。

カメラの解像度はどの程度必要か
カメラの解像度はどの程度必要か

画素数に関する問いでは、「300万画素くらいがほしい」という声がもっとも多く28.9%。「400万画素以上」の21.2%をあわせると、過半数の50.1%の人が「300万画素以上はほしい」と望んでいる。7月時点の調査では「200万画素くらいがほしい」という人がもっとも多かったとの話なので、半年ほどの間にニーズが高性能を求めるようになったものと思われる。

一昔前なら300万画素のデジタルカメラなど民生機では存在せず、商用のものが十万円後半の価格で提供されていた。今や民生機でも300万画素のものが5万以下で買えるようになったが、今後は携帯デジカメという「携帯電話に付随する機能の一つ」のレベルですら、そのクラスの機能が求められるのだろう。

他人にそのまま撮影データを送るにしてもキレイな方が見栄えが良い。パソコンに取り込んで加工保存する場合には、トリミング(必要な部分のみを切り貼りすること)のことを考えれば、なおさら画素数は大きい方がよい。

■携帯デジカメの問題点
・撮影と記録に必要な時間
・保存用メモリの容量
・バッテリー消費量
・送信時の電話料金

しかしその一方、画素数が増えれば1枚の写真あたりのデータも増加する。単純計算で300万画素の写真1枚は100万画素の3倍のデータを必要とする。パソコン上で処理するのはともかく、携帯電話で撮影する際の撮影・データ保存時間も(数秒の単位だが)長くなるし、必要なメモリ数も増える。バッテリー消費量も増加し、電池切れのリスクも高まる。ましてや他人の携帯電話に転送するとなれば、相手が定額制を導入していないと「一枚受信するのに数十円~数百円」というはた迷惑なメールを送ってしまうことになる。

デジタルカメラそのものの画素数に関するニーズも30万画素時代から今や400、500万画素が当たり前になっているのを見ると、携帯電話も似たような歩みをするのだろう。ただし携帯電話とデジタルカメラとでは、直上で説明したように撮影時の時間や保存容量、さらには転送時の電話料金など、携帯電話ならではの特殊事情の点で違いがある。

これらの問題をクリアできない限り、携帯デジカメが完全にデジタルカメラに取って代わることはないだろう。しかし同時に、デジタルカメラの足元をおびやかす存在になりつつあることもまた事実である。今後どこまで携帯デジカメの画素数が増えていくのか、気になるところだ。

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