トヨタが家庭用コンセントで充電できる自動車を開発・2010年までに販売へ

2008年01月15日 06:30

時節イメージ[トヨタ自動車(7203)]は1月14日、2008年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)において、2010年までにリチウムイオン電池を搭載した新世代のプラグインハイブリッド車(家庭用コンセントから充電ができる自動車)をアメリカなどで販売すると発表した。搭載されるリチウムイオン電池はトヨタと【松下グループ】が共同出資している、パナソニックEVエナジー(本社:静岡県湖西市、社長:林 芳郎)の大森工場における量産化を検討しているとのこと。当初は法人・官公庁向けとなる(【発表リリース】)。

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現在のハイブリッド車の主流はニッケル水素電池を搭載しているおり、走行中にはエンジンがエネルギーを電気に変換し、電池に蓄えて低速走行時に使用するスタイルを取っている。いわば「ガソリンメイン、電気がサブ」といった形。今回発表された新世代のハイブリッド車は、小型で軽量、高出力で大量の電気貯蓄が可能なリチウムイオン電池を用いるため、家庭用コンセントからも充電できるようにして電気走行を優先。いわば「電気メイン、ガソリンサブ」として、ガソリンの消費を従来型より一層抑える形になる。

一部報道によると、リチウムイオン電池を使用して電気走行を増やすことで、走行中の二酸化炭素排出量も現行の「プリウス」に比べ13%ほど減らすことができるという。

トヨタではすでに2007年からニッケル水素電池搭載のプラグインハイブリッド車の行動実証実験を実施中で、アメリカでは昨年11月からカリフォルニア大学と協力しての行動実証実験を開始している。今回の発表は、プラグインハイブリッド車の普及に向けて次のステップに進むもの、とトヨタ側では定義している。

2010年といえば再来年の話で、想像以上に早いような気もするが、アメリカ最大手の自動車メーカーであるゼネラル・モーターズ(GM)も同様のハイブリッド車を2010年中に販売することを予定している。将来はガソリンスタンドと併用する形でコンセントがずらりと並んだ「電気スタンド」が登場するのではないかなど、今から楽しい想像が出来そうだ。もっともガソリンスタンドでは基本的に「火気厳禁」で、火花が散る可能性があるコンセントも避けるべき。「ガソリンスタンドで『一緒に電気充電はいかがですか?』」といったサービスは難しいかもしれない。

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