【更新】12月度の外食産業の売上は前年同月比でプラス3.5%・ファストフードが引き続き健闘
2008年01月27日 12:00
日本フードサービス協会は1月24日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2007年12月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス3.5%となり、先月以上に大きな伸びを見せたことが明らかになった。日取りの関係で土曜日が多かったこともあり、さらに天候の良さが来客数増加に貢献した([発表リリース])。
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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が138、店舗数は27937店舗(既存店はそれぞれ135、23718)。先月より事業者数がわずかに減っているが店舗数は増えている。
全業態すべてを合わせた12月度売り上げ状況は、前年同月比で103.5%と前年同月を3.5%と堅調な伸びを示した。業態別では相変わらずファストフードが堅調で店舗数が昨年比でやや減少しているものの、客数の増加が総売上を大きく押し上げている。特に冬場に強いめん類の客数の伸びが顕著。しかしその他部門の伸び率もそれなりによく、ファミリーレストランの中華・焼肉以外は総じてプラス。客単価は全体で0.9%と前年同月比で上回り、客数も「全体では」プラスを示したこともあわせ、最終的な売上高を前年同月比プラスに押し上げることにつながった。全体的に店舗数が減っている中で、努力をしているようすがうかがえる。
全体的にみれば10月・11月よりは景気の良さがみてとれる。既存店でも相変わらずファミリーレストランの不調が目立つが、売上高・客数・客単価すべてにおいてわずかだがプラス。昨年の12月は昨年と比べ(外食産業の売上が伸びる)土曜日が一日多くなったため、売上が伸びた、ともいえよう。
全店データ(既存店、新店合わせて)
特に注目したいのはファストフードのデータ。上記には記載されていないが、既存店だけのデータではファストフード中めん類は売上高98.5%、客数98.2%、客単価100.2%と軟調な数値。しかし全体ではファストフード内の他の項目よりも高い伸びを示している。引き算で考えてみると、ここ一年の間に新築されためん類のお店が非常によく頑張っていることが分かる。
業績悪化継続中
2.新規参入のめん類店が
大健闘
12月は日のめぐりや良好な天候など「天恵」に救われた形となったが、そのような好環境の中でも昨今の外食産業の傾向がよく見て取れる。外食産業市場調査動向に関する定期的コメントをはじめてから半年ほどが経つが、焼肉・中華の苦戦や店舗数の緩やかな減少傾向は計測中のようだ。日本から焼肉店や中華料理店が無くなるわけではないが、何かきっかけが無い限り、両業態のもがきは今しばらく続きそうだ。
(最終更新:2013/08/16)
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