良い眠りを手に入れるための10か条+3
2008年01月08日 19:35
先日不眠症に絡む話で【眠りの度合を耳あてでチェック・小型睡眠計を大阪バイオサイエンス研が開発】の記事を仕上げた際、いくつかの資料系サイトにめぐり合うことができた。当方は幸いにも不眠症の傾向はないものの、先の記事にもあるように眠りづらい、眠れないという悩みを持っている人は多い。そこで今回はそれらの資料系サイトのうちの一つ、厚生労働省からの委託を受けて運営されている【健康ネット】内で入手できるパンフレットから、『良い睡眠をとるための生活習慣改善の10か条』を抽出し、簡単な解説を加えていきながらチェックをいれていくことにする。まずはこちらでチェックし、詳細をリンク先(【すやすやねむる】)でじっくりと熟読し、これからの生活に役立てていただければ幸いである。
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●1:自分の睡眠特性を知る
不眠症はなかなか眠れない≒睡眠時間が不足してまうと考えることもできる。だからといってだらだらと寝ていれば身体に良いわけではない。適切な睡眠時間や体内時計がどの時間帯に眠るのを良しとしているのかなど、人によって千差万別。自分がどのような眠りを求めているのか知る必要がある(その意味でも先の「小型睡眠計」は非常に役立つことが予想される)。
●2:規則的な睡眠スケジュールを守る
今日は深夜放送があるから睡眠時間は三時間、土曜は次の日お休みだから夜更かし、平日は疲れるからすぐに寝る……では身体が睡眠のリズムを覚えてくれず、深い眠りなど望みようも無い。1~2時間のずれは仕方ないにしても、できるだけ同じ時間に就寝・起床。
●3:睡眠が十分かどうかは日中の眠気で判断する
おきてしばらくは眠気すっきり状態だが、睡眠時間が不足している場合には数時間も過ぎると段々眠たくなってくる。寝不足かどうかは自分で判断可能。
●4:寝る前にはリラックス
寝る直前に軽い読書をしたり(興奮するのは逆効果)、音楽で脳をリラックスさせたり、ぬるめの入浴なども良い。
●5:眠りを妨げるものを避ける
就寝前4時間になったら、コーヒーやコーラ、お茶などのカフェイン系の摂取は禁止。また、喫煙もできれば避ける。
●6:光の利用
日光を浴びると身体に「起きる時間だ」という信号を送ることができる。もちろん人間が光合成をするわけではないが、思い当たるふしがある人も多いはず。日中はできるだけ日光を浴び、夜はあまり明るすぎない照明を。
●7:規則正しい3度の食事
起き掛けの朝食は特に必要不可欠。「朝食は一日のエネルギー充てんの基礎」とまで言われているように、朝食をしっかり摂ることで体内時計を正確に働かせることができる。逆に寝る前に食事をしたり間食を摂ると、体内に入った食べ物を消化するために内臓器官が活性化され、身体が眠りの体制をキャンセルしてしまう。無理やり寝ても眠りが浅くなってしまうわけだ。
●8:適切な運動習慣
毎日運動していると睡眠の質がよくなるとのこと。無理にジョギングを始めたりジムに通うまでもなく、通勤や通学の際にひと駅前で降りて歩いたり、買い物に出かける時はできるだけ歩きや自転車を用い、バイクや自動車、バスは避けることでも適切な運動量は確保できる。万歩計などを使うと運動量を把握しやすい。
●9:昼寝をするなら30分以内
これも正確には睡眠のリズムが個人によって違うので一概に「30分以内」と区切るのは難しいのだろうが、寝すぎはかえって一層眠たくなる。これも経験則で知っている人は多いはず。中途半端に眠たい時は、20~30分程度横になることで、案外頭も身体もすっきりするものだ。もちろん仕事中・事業中は×。
●10:睡眠薬服用上の注意
これは各手持ちの薬の注意書きをよく読むこと。自分で判断して分量や時間を変えてはいけない。一定時刻に飲み、アルコールと併用はしないこと。「酒は百薬の長だし寝酒と合わせて」なんてことをしてはならない。成分の問題もあるし、アルコールで血流が良くなるため想定以上に効いてしまうからだ。
●+αその1:寝る前にはパソコンから離れ、ケータイを使わない
元資料になかったことの第一項目めは「就寝前にはパソコンの電源を切り、携帯電話もしまう」こと。案外寝る直前にパソコン上の作業の区切りとしてメールをチェックしたり、布団に入ってから携帯電話をいじる人は多いだろう。しかし先にあるように、眠る前の興奮は安らかな眠りの邪魔になる。
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]などにもあるように、昨年末イギリスで発表された研究結果にもある通り。布団に入ったら何もせず、すぐに寝るのが一番。
●+αその2:寝るとき以外は横にならない
これは随分前に当方が何かの本で見て、それから実践していること。疲れてひと休みする際や、ぼんやりと時間を過ごす時(あるいは読者をする、音楽を聴く時)に身体を横たえる人は多いだろう。しかし身体を横たえてしまうと、体内で「あ、眠る準備なのかな?」と勘違いしてしまう。これを何度も繰り返していると、体内での眠り準備体制とその解除が繰り返され、めりはりのある睡眠がとれにくくなる。
昼寝や夜の就寝以外の時は、例え疲れていたりぐーたらしたくとも、身体を横たえるのは極力避ける。これだけでも睡眠の質はかなり改善される。
●+αその3:枕は快眠の秘密兵器
「枕が替わると眠れない」という人は案外多いはず。それ以外にも、枕にはさまざまな「快眠を導くための効用」がある。仕事先で仕方なく徹夜して仮眠をとる時なら座布団を折り曲げるだけの簡易枕でもかまわないが、自宅でゆっくり眠る際には自分と相性のよい枕を探して快眠を目指そう。
ひとによって個人差があるが、枕を替えただけで不眠がかなり改善される場合もあるという話はよく耳にする。今は様々なメーカーからリラックスしたり安眠をうたう枕が発売されている。「ずっと付き合える枕」を見つけるのはなかなか難しいかもしれないが、探すだけの価値はあるはずだ。
深刻な不眠症の場合には専門医に診てもらい、本格的な治療を受けてもらうのが一番。ただ、それ以外にも上記の項目をチェックしてみると「そういえば……」と思い当たるものがいくつかあるはずだ。他にも例えば「鼻が悪いと息がしにくくなり、夜眠りにくくなる」「寝室の温度や湿度を調整し、眠りやすいようにする」など、まず「出来ること」から手を打ってみよう。
一日の睡眠時間を8時間とすれば、人間の一生のうち1/3は寝ているになる。もったいないような気もするが、残りの起床している時間を有意義に過ごすため、エネルギーを充てんしていると思えば良い。エネルギー充てんが満足でなければ、起きている2/3の時間も気持ちよく過ごす事は難しい。
快適な睡眠と有意義な時間を取り戻すため、できることからはじめてみよう。
(最終更新:2013/09/08)
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