コクヨ(7984)、環境対策不十分な「自社商品」に×マークを表記
2007年12月11日 08:00
文房具や事務所用品大手の【コクヨ(7984)】は12月10日、環境問題に対する取り組みへの意気込みを明確に示すため、環境への配慮が十分でない(と判断した)自社ブランド商品に対しカタログで「エコ×マーク」(えこばつまーく)を表示すると発表した。また、2008年からの3年間で環境配慮に徹底して取り組み、「エコ×マーク」の全廃を目指すことを明らかにしている(【発表リリース】)。環境への配慮を明記したり宣言する企業は多いが、自社商品に「配慮していない商品がある」と明記するものはきわめて珍しい。
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リリースによるとコクヨでは自社で販売する全製品を対象に、文房具と事務用品それぞれ基準を設けて「環境に配慮しているか否か」を確認する。例えば事務用品の場合、商品を3サイクル「つくる時」「つかう時」「すてる時」から環境に配慮しているかどうかの独自基準を設けている。そして「つくる時」の場合は「再生材料」「代替材料」「森林保全」の3項目から確認をし、環境に配慮しているかどうか考査。この3サイクルのいずれか一つでも基準を満たさない製品には、来年から自社商品カタログにおいて、「環境への配慮が不十分」として「エコ×マーク」をつけるという。
現在コクヨの自社商品カタログのうちステーショナリー編(文房具)には1万1500品、ファニチャー編には3万4400品の商品が掲載されている。来年の段階では前者で半数近く、後者で四分の一程度に「エコ×マーク」がつけられるとのこと。
事務用品における「3サイクル」のチェック点と「エコ×マーク」マーク
コクヨ側では2010年中に全商品の「環境配慮」チェッククリア、すなわち「エコ×マーク」商品ゼロを達成するため「(1)社会環境の変化に呼応した自社環境配慮基準そのものの見直し、(2)原材料そのものの環境配慮度の再評価、および新素材の使用、(3)包装素材や形態の見直し、(4)配送時における環境負荷の検証と削減」を目指していく。
環境対策への姿勢を明確化する企業は多いが、自社商品に(内部的資料ではなく)一般公開の形で「'現在は'地球に優しくない」と明記し、それを戒めとするところはあまり聞いたことがない。目標期間を定めて早急な対策を練る姿勢を示すだけでなく、いわば「自らに発破をかける」ための行動とも思われるが、注目に値すべきものといえるだろう。是非とも2010年までにその目標を果たし、「エコ×マーク」を全廃することが出来ましたという記者会見を行なってほしいものである。
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