20代 ネット動画に 超お熱 5人に一人は 毎日見てます
2007年12月26日 06:30
日経BPが12月25日に発表した動画視聴に関する調査結果によると、インターネットを利用している20代のうち約5人に一人は毎日動画サイト・サービスを視聴していることが明らかになった。毎週2回以上なら4割以上、1回以上なら6割以上の数字が出ており、多くの若年層(20代)インターネット利用者が動画に親しんでいるかを如実に表すデータとして注目されている(【発表ページ】)。
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今調査はインターネット経由で11月に行なわれたもので、有効回答数は7700。性別分布は非公開だが年齢層分布は20代1406、30代2308、40台2463、50代1523。対象となる「ネット動画」とは【YouTube】に代表される動画投稿サイト以外に法人が提供する動画サイトも含めている。
ネット上における動画はブロードバンド環境の普及や再生側のパソコンの高性能化、そして動画投稿サイトの躍進と(例えばタグの配信による自サイト・ブログへの貼り付け促進などの)工夫により、ここ数年で急速に普及し視聴者が増えている。しかし調査によれば「週一」という区切りで見た場合、「一週間に一度以下しか見ない」人が過半数を占めており、「よく利用されている」という印象は薄い。
年齢層別動画視聴サービスの利用頻度
しかし元記事にもあるように、20代は他の年代層と比べて異なった傾向を見せている。30代以上が「毎日見ている」人は1割にも満たないのに対し、20代に限れば18.2%と約5人に1人が毎日動画サイトを見ている計算になる。「週一」ラインも他の年齢層とは大きくことなり、20代に限れば「週一以下でしか見ない人」は6割にも満たない(他の年齢層は7割)。今調査は20代以上を対象にしているが、10代への調査が行われなかったのがつくづく悔やまれる。
観点を変えて見てみると、20代に限定すれば「週一以上で動画サイト・サービスを見ている人」は6割を超えることになる。30代以上が4割前後でしかないことと合わせて考えれば、注目すべき値といえる。
ネット動画への傾注は
明らか
似たような調査で思い起こされるのが【若年層ネット動画の普及でテレビ放送からの脱却進む・10代のテレビ視聴時間は6割まで低下】。こちらのデータでは「若年層ほどテレビ離れが進み、その分ネット上の動画配信サービスへの傾注度が高まる傾向にある」、特に10代にその傾向が強いという結果が出ている。
同一層で同条件のもと調査したわけではないので一概に比較するのはリスクがあるのを承知の上で、両者を合わせて考察すると、今調査で対象とならなかった10代では20代以上に動画サービスの視聴頻度が高いものと思われる。その分、テレビ離れの傾向も強いのだろう。具体的なデータは提示されていないが、元記事のレポートでも「20代では'テレビの視聴時間が減った'とする人が30~50代よりも多いことが分かった」という表記が見られる。
「現在の」20代以下の若年層世代において、「テレビ離れ」と「インターネットの動画への関心の高まり」が同時に、そして急速に進んでいることはほぼ間違いない。そしてその世代が年をとり20代が30代、10代が20代になったとき、それぞれの個人の視聴傾向にさほど変化がなければ、メディア方面で大きな「流れの変化」が起きることは想像するに難くない。
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(最終更新:2013/08/18)
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